日本語には、日常生活の中で使われる美しい慣用句がたくさんあります。これらの慣用句は、言葉の力を借りて表現力を豊かにし、コミュニケーションを円滑にするための重要なツールです。ここでは、有名な慣用句を一覧で紹介し、それぞれの意味と使い方を解説します。語彙力をアップしながら、言語学習を楽しく進めていきましょう。
有名な慣用句一覧
頭が上がらない(あたまがあがらない)
- 意味: 相手に対して敬意を払う、または負い目を感じる。
- 例: 「彼には昔からお世話になっていて、頭が上がらない。」
足を引っ張る(あしをひっぱる)
- 意味: 他人の成功や進行を妨げること。
- 例: 「チームの足を引っ張らないように気をつけよう。」
顔から火が出る(かおからひがでる)
- 意味: 非常に恥ずかしい思いをすること。
- 例: 「間違えて上司にメールを送ってしまい、顔から火が出る思いだった。」
手を抜く(てをぬく)
- 意味: 仕事や作業に対して十分な努力や注意を払わないこと。
- 例: 「最後の仕上げで手を抜かないようにしよう。」
目に入れても痛くない(めにいれてもいたくない)
- 意味: 非常にかわいくて愛おしい存在。
- 例: 「孫は目に入れても痛くないほどかわいい。」
骨が折れる(ほねがおれる)
- 意味: 非常に大変で苦労すること。
- 例: 「このプロジェクトの完了には骨が折れる作業が必要だ。」
口が滑る(くちがすべる)
- 意味: 言ってはいけないことをうっかり話してしまうこと。
- 例: 「秘密を守るつもりだったのに、つい口が滑ってしまった。」
耳が痛い(みみがいたい)
- 意味: 自分の欠点や弱点を指摘されて辛く感じること。
- 例: 「上司の指摘は的確で、耳が痛い思いをした。」
腹が立つ(はらがたつ)
- 意味: 怒りや不満を感じること。
- 例: 「彼の無責任な発言に腹が立った。」
手が離せない(てがはなせない)
- 意味: 非常に忙しくて他のことに手をつけられないこと。
- 例: 「今はプロジェクトの締め切り前で手が離せない。」
目が回る(めがまわる)
- 意味: 非常に忙しいこと。
- 例: 「今日は仕事が多すぎて目が回るほどだ。」
耳にタコができる(みみにタコができる)
- 意味: 同じことを何度も聞かされてうんざりすること。
- 例: 「その話はもう耳にタコができるほど聞いた。」
舌を巻く(したをまく)
- 意味: 非常に驚くこと。
- 例: 「彼のプレゼンテーションのスキルには舌を巻いた。」
口が重い(くちがおもい)
- 意味: あまり話さないこと。
- 例: 「彼は普段から口が重いので、何を考えているのかわからない。」
手を焼く(てをやく)
- 意味: 対処に困ること。
- 例: 「この問題には本当に手を焼いている。」
顔が広い(かおがひろい)
- 意味: 知り合いが多いこと。
- 例: 「彼は業界内で顔が広いので、いろいろな情報が入ってくる。」
首を長くする(くびをながくする)
- 意味: 何かを待ち望むこと。
- 例: 「新しい商品の発売を首を長くして待っている。」
腹を割る(はらをわる)
- 意味: 本音を話すこと。
- 例: 「お互いに腹を割って話し合おう。」
手が早い(てがはやい)
- 意味: 仕事や作業が迅速であること。
- 例: 「彼は手が早いので、どんどん進めていく。」
足元を見る(あしもとをみる)
- 意味: 相手の弱点や状況を見て利用すること。
- 例: 「彼は相手の足元を見て交渉するのが上手い。」
頭を冷やす(あたまをひやす)
- 意味: 冷静になること。
- 例: 「一度頭を冷やしてからもう一度考えよう。」
背中を押す(せなかをおす)
- 意味: 誰かを励まして前に進ませること。
- 例: 「彼の一言が私の背中を押してくれた。」
手を貸す(てをかす)
- 意味: 誰かを助けること。
- 例: 「困っているなら手を貸すよ。」
顔を出す(かおをだす)
- 意味: 短時間だけ現れること。
- 例: 「彼は会議に顔を出しただけで、すぐに帰った。」
心を打つ(こころをうつ)
- 意味: 深く感動させること。
- 例: 「彼のスピーチは多くの人の心を打った。」
胸がいっぱいになる(むねがいっぱいになる)
- 意味: 感動や感情で胸がいっぱいになること。
- 例: 「彼女の優しさに胸がいっぱいになった。」
足を運ぶ(あしをはこぶ)
- 意味: わざわざ行くこと。
- 例: 「わざわざ遠くから足を運んでくれてありがとう。」
耳に残る(みみにのこる)
- 意味: 聞いたことが記憶に残ること。
- 例: 「彼の歌声は耳に残る。」
腕を磨く(うでをみがく)
- 意味: 技術や能力を向上させること。
- 例: 「料理の腕を磨いてプロのシェフになりたい。」
息をのむ(いきをのむ)
- 意味: 驚きや感動で一瞬息が止まること。
- 例: 「その美しい風景に息をのんだ。」
腰が低い(こしがひくい)
- 意味: 謙虚であること。
- 例: 「彼はとても腰が低くて誰からも好かれている。」
喉から手が出る(のどからてがでる)
- 意味: 非常に欲しいと思うこと。
- 例: 「あの新しいスマホが喉から手が出るほど欲しい。」
影が薄い(かげがうすい)
- 意味: 存在感があまりないこと。
- 例: 「彼はいつも影が薄くて気づかれない。」
息が合う(いきがあう)
- 意味: 調和が取れていること。
- 例: 「彼と私はチームワークが良く、息が合っている。」
手に負えない(てにおえない)
- 意味: 自分の力では対処できないこと。
- 例: 「この問題は私には手に負えない。」
骨身を惜しまず(ほねみをおしまず)
- 意味: 苦労をいとわず、一生懸命に働くこと。
- 例: 「彼は骨身を惜しまず働いて家族を支えている。」
胸を張る(むねをはる)
- 意味: 自信を持って堂々とすること。
- 例: 「彼は胸を張って自己紹介をした。」
爪を研ぐ(つめをとぐ)
- 意味: 実力を発揮するために準備すること。
- 例: 「次の大会に向けて爪を研いでいる。」
足を引く(あしをひく)
- 意味: 他人の邪魔をすること。
- 例: 「彼の成功を妬んで、わざと足を引くようなことをしている。」
尻を叩く(しりをたたく)
- 意味: 誰かを励ましてやる気を出させること。
- 例: 「彼の尻を叩いてプロジェクトを進めさせた。」
口を揃える(くちをそろえる)
- 意味: 多くの人が同じ意見を言うこと。
- 例: 「みんなが口を揃えて彼を褒めていた。」
腹を括る(はらをくくる)
- 意味: 覚悟を決めること。
- 例: 「手術を受けることに腹を括った。」
手を尽くす(てをつくす)
- 意味: できる限りの方法を試みること。
- 例: 「問題解決のために手を尽くしたが、解決には至らなかった。」
頭が切れる(あたまがきれる)
- 意味: 頭の回転が早く、賢いこと。
- 例: 「彼は頭が切れるので、難しい問題もすぐに解決する。」
心が広い(こころがひろい)
- 意味: 寛大であること。
- 例: 「彼女は心が広く、誰に対しても優しい。」
目に余る(めにあまる)
- 意味: 見ていられないほどひどいこと。
- 例: 「彼の態度は目に余るものがある。」
手を引く(てをひく)
- 意味: ある活動や関与をやめること。
- 例: 「ビジネスから手を引くことに決めた。」
胸を打つ(むねをうつ)
- 意味: 強く感動させること。
- 例: 「彼の演説は多くの人の胸を打った。」
背を向ける(せをむける)
- 意味: 無視したり関与を避けること。
- 例: 「彼は困っている友人に背を向けることはできなかった。」
心が痛む(こころがいたむ)
- 意味: 他人の苦しみや悲しみに共感し、胸が痛むこと。
- 例: 「彼の悲しい話を聞いて心が痛んだ。」
これらの表現を学ぶことで、日常会話に彩りを加え、より豊かなコミュニケーションが可能になります。今回紹介した慣用句を参考に、さらに多くの日本語の美しい言葉に触れてみてください。あなたの語彙力と表現力が一段と向上することでしょう。
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