3. 山・大地・食物の女神
山岳や大地を司り、五穀豊穣や農耕に結びつく女神たちは、暮らしを支える豊穣の神として重要な役割を担ってきました。木花咲耶姫や保食神、宇迦之御魂神などは、山や田畑の恵みを象徴し、生活の安定や食糧への感謝と結びついて信仰されています。
伊邪那美命（いざなみのみこと）
国生みと神生みを担った女神で、黄泉の国に下った存在としても知られています。大地や生命の源を象徴し、日本神話の母神として多くの神々の母にあたります。
ご利益：
「安産」「子孫繁栄」「大地の恵み」「家族守護」などのご利益があるとされています。
木花咲耶姫命（このはなさくやひめ）
富士山の女神として有名で、桜の花に例えられる美しい姫神。山の噴火や火の力を鎮めるとされ、浅間大神として各地で信仰されています。
ご利益：
「子宝」「安産」「火難除け」「縁結び」などのご利益があるとされています。
磐長姫命（いわながひめのみこと）
木花咲耶姫の姉神で、岩のような永遠の生命を象徴する女神。婚姻の神話で拒まれたことから「長寿の神」としての信仰を持ちます。
ご利益：
「長寿延命」「健康」「災厄除け」などのご利益があるとされています。
豊玉姫命（とよたまひめのみこと）
海神の娘で、山幸彦の妻となった女神。海と山のつながりを象徴し、竜宮伝説とも深く関わります。
ご利益：
「安産」「子孫繁栄」「航海安全」「縁結び」などのご利益があるとされています。
玉依姫命（たまよりひめのみこと）
豊玉姫の妹神で、初代天皇・神武天皇の母とされる女神。玉の霊力を象徴し、血筋や国の繁栄に深く関わる存在です。
ご利益：
「家系繁栄」「子宝」「国家安泰」などのご利益があるとされています。
保食神（うけもちのかみ）
食物を司る神で、五穀豊穣をもたらす女神。古事記では月読命に殺されますが、その体から穀物が生まれる神話で知られています。
ご利益：
「五穀豊穣」「食の安定」「商売繁盛」などのご利益があるとされています。
宇迦之御魂神（うかのみたまのかみ）
稲荷神として有名な穀物の女神。全国の稲荷神社で祀られ、商売繁盛や豊作を願う信仰を広く集めています。
ご利益：
「五穀豊穣」「商売繁盛」「家内安全」「財運上昇」などのご利益があるとされています。
若宇加能売神（わかうかのめのかみ）
宇迦之御魂神と同一視される場合もある女神で、食物や農耕を象徴します。地域によっては若々しい稲魂の神として信仰されています。
ご利益：
「豊作」「食生活の守護」「家内円満」などのご利益があるとされています。
神大市姫命（かみおおいちひめのみこと）
大市を開いたとされる女神で、農業や商業の守護神。生活を支える市場の繁栄と直結する存在です。
ご利益：
「商売繁盛」「市場繁栄」「生活安定」などのご利益があるとされています。
大屋津姫神（おおやつひめのかみ）
木の神格を持つ女神で、家屋の建築や森林の恵みを象徴します。住まいや暮らしを守る存在とされています。
ご利益：
「住居安全」「建築守護」「家庭円満」などのご利益があるとされています。
草野姫神（かやのひめのかみ）／鹿屋野比売神
野草や植物の成長を司る女神で、農耕と自然の循環を象徴します。地方では田畑や雑草の神としても祀られています。
ご利益：
「農業守護」「自然の恵み」「健康」などのご利益があるとされています。
波邇夜須毘売神（はにやすひめのかみ）
土を神格化した女神で、陶器や器物を生み出す力を持つとされます。生活の基盤である土や器に深く関わります。
ご利益：
「土木安全」「陶芸守護」「生活安定」などのご利益があるとされています。
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