ラテン語のことわざは、短くも力強い言葉で人生の真理を教えてくれます。
「ラテン語」「格言」「ことわざ」「座右の銘」といったキーワードに心惹かれる方へ――ここでは、古代ローマ人の知恵と哲学が詰まったラテン語の名言100選をカテゴリ別にご紹介します。
勇気を奮い立たせたいとき、静かに自分を見つめたいとき、人生の転機で決断が必要なとき…言葉が背中を押してくれるかもしれません。
座右の銘にしたいラテン語のことわざ100選
※ 掲載されている情報の正確さにはできる限り留意していますが、誤り等がありましたらお知らせください。
※読み方・発音表記は日本語の読み方としての近似で、実際の発音とは異なる場合がありますので参考程度としてください。
🛡️1. 勇気と行動(Courage & Action)
挑戦し続ける者だけが運命を切り開く。ローマ人が大切にした勇気、行動力、そして決断の精神を体現するラテン語の名言たち。
- Audentes fortuna iuvat.(アウデーンテース・フォルトゥーナ・ユーワト)
運は大胆な者に味方する。
➡️ 決断して動く人こそチャンスを掴める。 - Nil desperandum.(ニール・デスペラーンドゥム)
決して絶望してはならない。
➡️ 希望は最後まで手放さずに持て、という励まし。 - Per aspera ad astra.(ペル・アスペラ・アド・アストラ)
困難を越えて星へ。
➡️ 苦労の先にこそ栄光がある、努力の価値を伝える。 - Virtus in actione consistit.(ウィルトゥース・イン・アクティオーネ・コンスィスティト)
美徳は行動の中にある。
➡️ 口先よりも、実際の行動にこそ価値があるという教え。 - Vincit qui se vincit.(ウィンキト・クィー・セー・ウィンキト)
自分に打ち勝つ者が真の勝者。
➡️ 外の敵よりも内なる弱さに勝て、という自己制御の格言。 - Fac fortia et patere.(ファク・フォルティア・エト・パテーレ)
勇敢に行い、耐えよ。
➡️ 勇気と忍耐を両輪とする人生哲学。 - Dum spiro, spero.(ドゥム・スピーロー・スペーロー)
息している限り、希望がある。
➡️ 最後の一瞬まで可能性を信じる気持ち。 - Fortitudine vincimus.(フォルティトゥーディネー・ウィンキムス)
我らは勇気によって勝利する。
➡️ 強さは武力でなく、心の勇気から生まれる。 - Age quod agis.(アゲー・クゥオド・アギス)
今やっていることをしっかりやれ。
➡️ 中途半端にせず、目の前の行動に集中せよ。 - Aut viam inveniam aut faciam.(アウト・ウィアム・インウェニアム・アウト・ファキアム)
道がなければ、作ればいい。
➡️ 困難に屈せず、自ら切り開く気概を持てという強い信念。
⏳2. 時間と運命(Time & Fate)
ローマ人は「機会」と「運命」を神と同じように敬い、時間の流れに人生の教訓を見出した。過ぎ去る時と訪れるチャンスの価値を噛みしめる名言。
- Carpe diem.(カルペ・ディエム)
一日を摘め(今を生きよ)。
➡️ 明日を待たず、今日を最大限に生きるという人生観。 - Tempus fugit.(テンプス・フギト)
時は飛ぶように過ぎる。
➡️ 時間の流れの早さを強調し、今を大切にすべきことを教える。 - Fata viam invenient.(ファータ・ウィアム・インウェニエント)
運命は道を見つけるだろう。
➡️ 自然と導かれるべき場所へ向かう運命の不可避性。 - Hora fugit, stat jus.(ホーラ・フギト、スタト・ユース)
時は過ぎるが、正義は変わらない。
➡️ 時代が移ろっても変わらぬ価値や真理の存在。 - Occasio facit furem.(オッカーズィオ・ファキト・フーレム)
機会が盗人を作る。
➡️ 誘惑の場さえあれば誰もが過ちを犯すという人間理解。 - Fortuna caeca est.(フォルトゥーナ・カエカ・エスト)
運命は盲目である。
➡️ 運命は公平に与えられるわけではないという冷静な認識。 - Tempora mutantur, nos et mutamur in illis.(テムポラ・ムータントゥル、ノース・エト・ムータムル・イン・イーリス)
時は変わる、我々もその中で変わる。
➡️ 時代の変化に応じて自己をも変えていく柔軟さの教え。 - Nunc est bibendum.(ヌンク・エスト・ビベンドゥム)
今こそ飲むとき。
➡️ 苦難を越えた後の喜びを味わう、タイミングを大切にする教訓。 - Mors certa, hora incerta.(モルス・ケルタ、ホーラ・インケルタ)
死は確実だが、時は不明。
➡️ 限りある命の中で、今という瞬間を尊重すべきという警鐘。 - Ubi sunt?(ウビ・スント?)
彼らは今どこに?
➡️ 過ぎ去った人々や時間を懐かしみ、無常を感じる哲学的問い。
🧠3. 知恵と学び(Wisdom & Learning)
ローマの哲人たちは、知識と理性を人間の最高の美徳と考えた。思考を重ね、真理を探求する姿勢を示すラテン語の言葉があなたの知的冒険を後押しする。
- Scientia potentia est.(スキエンティア・ポテンティア・エスト)
知識は力なり。
➡️ 知ることが世界を動かす手段であるという真理。 - Sapientia est ars vivendi.(サピエンティア・エスト・アルス・ウィウェンディー)
知恵は生きる術である。
➡️ 人生をうまく生きるためには知恵が欠かせないという教え。 - Discendo discimus.(ディスケンドー・ディスキムス)
学ぶことで、我々は学び続ける。
➡️ 学習は継続的なものであり、実践の中でさらに深まる。 - Veritas liberabit vos.(ウェリタース・リベラービト・ウォース)
真実は汝らを自由にする。
➡️ 嘘から解き放たれることによる精神の自由。 - Doctrina sapientiam parit.(ドクトリーナ・サピエンティアム・パリト)
教育は知恵を生む。
➡️ 教育や学問の尊さを称える言葉。 - Qui docet, discit.(クィー・ドケト、ディスキト)
教える者は学ぶ。
➡️ 他人に教える中でこそ、自らも深く理解できるという洞察。 - Dubitando ad veritatem pervenimus.(ドゥビタンドー・アド・ウェリターテム・ペルウェニムス)
疑問を抱くことで真実にたどり着く。
➡️ 盲目的信仰より、懐疑的精神こそが真理への道であるという思想。 - Labor improbus omnia vincit.(ラボル・インプロブス・オムニア・ウィンキト)
たゆまぬ努力はすべてを征服する。
➡️ 根気強い努力によって知識も技術も身につけられる。 - Ignorantia legis neminem excusat.(イグノランティア・レギス・ネミネム・エクスクーサト)
法律の無知は誰も免罪しない。
➡️ 知らなかったでは済まされない、知識の義務を説く。 - Mens agitat molem.(メンス・アギタト・モレム)
精神が物体を動かす。
➡️ 物理的な力より、意志・知性こそが原動力であるという信念。
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