霊鬼(れいき)
死者の霊や霊魂が、恨みをもち、形を変えた鬼。
元興寺の鬼(がんごうじのおに)
飛鳥時代に奈良県の元興寺に現れたといわれる鬼。
平安時代の『日本霊異記』(「雷の憙を得て生ま令めし子の強き力在る縁」)などの文献に話がみられ、鳥山石燕の「画図百鬼夜行」などの古典の妖怪画では、僧の姿をした鬼の姿で描かれている。
「日本霊異記」の道場法師の話によると、道場法師は雷の申し子として誕生し、大力となって朝廷の強力に勝ち、元興寺の鬼を退治し、寺田の引水に能力を発揮して功績を上げ、後に立派な法師となったという話があります。
邪鬼(じゃき)
四天王像に踏まれている小鬼。仏法を犯す邪神として懲らしめられ、苦悶の表情をみせる。
人間たちに対して悪をばらまく鬼。
羅刹(らせつ)
大力で足が速く、人を食うといわれる悪鬼。のちに仏教に入り、守護神とされた。
夜叉(やしゃ)
仏教に登場する悪鬼・神の一種。 概要 鬼面を持ち、刀などの武器を携えて描かれることの多い。
毘沙門天に仕える神とされています。
悪鬼 (あっき)
人間たちに対して悪をばらまく鬼たちの総称のひとつ。邪鬼(じゃき)、悪魔などとも総称される。
さまざまな災悪は悪鬼によって世にばらまかれるものとされていた。
大嶽丸(おおたけまる)
伊勢国と近江国の国境にある鈴鹿山に住んでいたと伝わる鬼神。
山を黒雲で覆って暴風雨や雷鳴、火の雨など神通力を操ったという。
獄卒(ごくそつ)
地獄で死者を責めるという悪鬼。「地獄における役人」のようなもの。
餓鬼(がき)
小さな鬼で、生前の罪のむくいで、餓鬼道におちた亡者のこと。
子鬼(こおに、しょうき)
人にいたずらをしたりする小さな鬼。
鬼神(きしん)
目に見えず耳に聞こえないが、超人的な力をもつ神。
気性が荒く荒ぶる神とされている。
三吉鬼(さんきちおに)
秋田県に伝わる正体不明の鬼。
大酒のみで、山から人里に下りてきてふらりと酒屋に現れる。酒を飲むと代金を払わずに出て行くが、夜中に代金の10倍ほどの値打ちのある薪を置いて行くという。しかし、このように薪を置いて行くのは代金を請求せずに黙っていたときのみであり、代金を無理に請求すると仇をなされてしまうといわれる。
三吉鬼の伝承には秋田の太平山に伝わる鬼神・三吉様の信仰が背景にあるといわれ、太平山三吉神社の三吉霊神が人間の姿で人前に現れたときには三吉鬼の名で呼ばれたとする説もある。
縊鬼(いき、いつき、くびれおに)
人に取り憑いて首を括らせるとされる鬼。
前鬼・後鬼(ぜんき・ごき)
修験道の開祖である役小角が従えていたとされる夫婦の鬼。前鬼が夫、後鬼が妻である。
役小角を表した彫像や絵画には、しばしば前鬼と後鬼が左右に従う形で表されている。役小角よりは一回り小さい小鬼の姿をしていることが多い。
夫が前鬼で赤鬼、妻が後鬼で青鬼。
阿久良王(あくらおう)
倉敷市の由加山を根城にしていたと伝わる妖鬼の大将。文献によっては、阿久羅王、阿黒羅王などとも記されている。
吉備国喩伽山に居を構え、悪事の限りをつくして良民を苦しめた。死の間際に改心し、75匹の白狐となり瑜伽大権現の神使として人々を助けた。
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