日本語には、「天」を含む四字熟語がたくさん存在します。
「天」は空や宇宙を表すだけでなく、神、運命、自然、さらには人の徳や感情までも象徴する深い意味を持つ言葉です。
本記事では、古典や仏教、神話、日常の知恵に根ざした「天のつく四字熟語」を一覧形式で紹介します。
意味・読み方を解説しているので、語彙を深めたい方や、言葉の背景に興味のある方にもおすすめです。
『天』の付く四字熟語一覧
- 意気衝天(いきしょうてん)
気持ちが天に届くほど高まり、やる気や情熱が最高潮に達している様子。 - 韋駄天走(いだてんばしり)
非常に足の速い人、あるいはその勢いのある走り方を指す言葉。 - 一念通天(いちねんつうてん)
一つのことを強く願い続ければ、その思いは天に通じ、願いは必ず実を結ぶというたとえ。 - 一天四海(いってんしかい)
天下のすべて、または世界中を意味する言葉。広い範囲におよぶ様子。 - 一天万乗(いってんばんじょう)
天子や天皇を表す言葉。広大な領地と強大な軍勢を持つ支配者の象徴。 - 雨過天晴(うかてんせい)
悪い状況が過ぎ去り、事態が明るい方向に向かうことのたとえ。 - 有頂天外(うちょうてんがい)
このうえない喜びに満ちて、舞い上がるような気持ちになること。 - 雲外蒼天(うんがいそうてん)
つらい状況を乗り越えた先には、必ず晴れやかな未来が待っているという励ましの言葉。 - 運否天賦(うんぷてんぷ)
人の運命は自分ではどうにもできず、天が決めるものだという考え。運を天に任せるという意味。 - 海闊天空(かいかつてんくう)
心や発想が広々としていて、ゆったりした気性や考え方をもつことのたとえ。 - 回天事業(かいてんのじぎょう)
世の中の流れを大きく変えるほどの偉大な事業や挑戦。 - 回天之力(かいてんのちから)
時代や情勢を一気に変えてしまうほどの力。困難を打破する圧倒的なエネルギー。 - 歓天喜地(かんてんきち)
天にも昇るような大喜びの様子。心からの嬉しさに満ちている状態。 - 旱天慈雨(かんてんじう)
困り果てたときに現れる救いの手。まるで日照り続きの空に恵みの雨が降るような、ありがたい助け。 - 撼天動地(かんてんどうち)
天地を揺るがすほどの大きな衝撃や出来事。世間を驚かせる重大な動き。 - 観天望気(かんてんぼうき)
空模様や風の動きを見て、経験をもとに天気を予想すること。 - 杞人天憂(きじんてんゆう)
起こるはずもないことを心配してしまうこと。必要以上の取り越し苦労のたとえ。 - 奇想天外(きそうてんがい)
常識を超えるような、突拍子もない発想や考え。独創的で大胆なアイデアを表す。 - 驚天動地(きょうてんどうち)
天を驚かせ、地を動かすほどの衝撃的な出来事。世間が騒然とするような大事件のたとえ。 - 旭日昇天(きょくじつしょうてん)
朝日が勢いよく昇るように、物事や人の勢いが急速に高まっている状態。
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