豊かな意味を持つ『大』を使った四字熟語集
漢字の『大』は、そのシンプルさの中に深い意味を秘めています。『大』を使った四字熟語は、大きな視野、重要な価値、あるいは圧倒的な力を表現するために用いられてきました。これらの熟語から、生活の中で大切にすべきものや、目指すべき姿勢について学ぶことがでるかもしれません。
漢字の『大』を含む四字熟語 一覧
- 一大決心 (ちだいけっしん)
人生で何度もないような、重大な決断を下すこと。特に大きな転機や重要な選択の際に用いられる。 - 九鼎大呂 (きゅうていたいりょ)
非常に貴重なものや、重要な地位や名声を比喩する。 - 事大主義 (じだいしゅぎ)
自分の信念を持たず、支配的な勢力や風潮に迎合し自己保身を図る態度。 - 伴食大臣 (ばんしょくだいじん)
特定の役職や地位を指す用語ではなく、広義には重要な立場にある人物を表す場合がある。 - 八大地獄 (はちだいじごく)
仏教で説かれる、8つの苦しみの地獄。熱や寒さで苦しめられる様々な地獄を指す。 - 公明正大 (こうめいせいだい)
公平無私で正直な行動をすること。 - 呵呵大笑 (かかたいしょう)
大声で笑う様子。「呵呵」は大声で笑う様子を表す。 - 因小失大 (いんしょうしつだい)
小さい利益に固執して、結果的に大きな損失をもたらすこと。 - 壮言大語 (そうげんたいご)
大言壮語と同じく、大げさな言葉を使うこと。 - 夜郎自大 (やろうじだい)
自己の能力や地位を過大に評価し、傲慢な態度を取ること。自己の位置を正しく認識できずに、誇大な自己評価をする様子。 - 大兵肥満 (だいひょうひまん)
大きくてたくましい体格。また、そのような体型を持つ人。 - 大処着墨 (たいしょちゃくぼく)
物事の本質や重要なポイントに焦点を当てること。文章や絵画で、重要な部分から取り組むたとえ。 - 大千世界 (だいせんせかい)
仏教で言う、限りなく広大な宇宙。広い意味での世界全体を指す。 - 大同団結 (だいどうだんけつ)
共通の目的のために、小さな違いを超えて団体や個人が結束すること。 - 大同小異 (だいどうしょうい)
大部分が同じで、細かい点でのみ異なること。大きな違いはなく、小さな差異がある程度。 - 大味必淡 (たいみひったん)
本当に良い味は淡白であるという考え。本質的に優れているものは、派手さや濃厚さに頼らないという意味。 - 大和撫子 (やまとなでしこ)
日本女性特有の美徳や品格を表す言葉。優雅さや内面の強さを含む美質。 - 大喝一声 (だいかついっせい)
一声大きく叱ること。厳しい声で注意を促す行為。 - 大器小用 (たいきしょうよう)
大人物を小さな仕事に使うことのたとえ。才能ある人が適切な位置にいない状況を批判する際に用いる。 - 大器晩成 (たいきばんせい)
本当に価値のある人物や事物は、時間がかかっても成就するという意味。才能がありながら遅れて認められる人を慰める言葉としても使われる。 - 大声疾呼 (たいせいしっこ)
大声で激しく叫ぶこと。熱情や感情を込めて強く声を上げる行為を指す。 - 大安吉日 (たいあんきちじつ)
最も吉とされる日。陰陽道に由来する六輝の一つで、旅行や結婚など重要な行事に選ばれる。 - 大山鳴動 (たいざんめいどう)
大きな騒ぎに比べて、結果が期待外れであることを表す言葉。 - 大廈高楼 (たいかこうろう)
大きく高い建築物、またはその群れ。壮大な建物を意味する。 - 大快人心 (たいかいじんしん)
人々を大いに喜ばせること。特に不正や悪を厳しく糾弾する際に用いられる。 - 大悟徹底 (たいごてってい)
すべての迷いや煩悩を乗り越え、真理を完全に悟ること。仏教での究極の悟りの状態。 - 大惑不解 (たいわくふかい)
深い迷いや疑問が解けない状態。真理に至る道を見失い、困惑し続けること。 - 大慈大悲 (だいじだいひ)
無限に広がる慈悲の心。仏の無限の慈愛と深い慈悲を表す。 - 大慶至極 (たいけいしごく)
非常に喜ばしく、めでたいこと。 - 大所高所 (たいしょこうしょ)
物事を広い視野から見ること。偏見や個人的な感情に囚われず、大局を見る姿勢。 - 大智不智 (だいちふち)
本当に賢い人は、その智慧を誇示しないこと。真の知者は謙虚であるという教え。 - 大材小用 (たいざいしょうよう)
大きな能力を持つ人物を、その能力に見合わない小さな役割に使うこと。 - 大樹将軍 (たいじゅしょうぐん)
功績を誇らず、控えめに行動する人の喩え。後漢の将軍、馮異に由来する故事から。 - 大欲非道 (たいよくひどう)
極端な欲望を持ち、それが道理に反する行為につながる様子。過度な欲求が人を不正な行為へと導くことを批判する。 - 大死一番 (だいしいちばん)
一度死んだつもりで全力を尽くすこと。生死をかけた覚悟で挑む心構え。 - 大法小廉 (たいほうしょうれん)
国家や社会が全体として正義と善良さに満ちている状態。大臣は法を守り、小臣は清く正しく振る舞うべきであるという理想。 - 大盤振舞 (おおばんぶるまい)
豪華に食事を提供したり、気前よく贈り物をすること。由来は高貴な人々の家で使われた食器を置く台を意味する「大盤」から。 - 大筆特書 (たいひつとくしょ)
重要なことを強調して書き記すこと。特に価値のある事柄を明確に記録する行為。 - 大義名分 (たいぎめいぶん)
国家や社会における正しい理由や正義。ある行動の正当性を示す根拠や道理。 - 大義滅親 (たいぎめっしん)
国家や君主への忠誠のためには、家族の情も捨てるべきという考え。 - 大胆不敵 (だいたんふてき)
恐れを知らず、大胆な行動を取る様。何事にも動じない強い心構え。 - 大衆社会 (たいしゅうしゃかい)
大衆が社会のあらゆる領域で重要な役割を果たす社会。技術の進歩や人口の集中などによる社会的変化を指す。 - 大言壮語 (たいげんそうご)
実現不可能なことや自慢話を大げさに言うこと。誇大な表現を批判的にいう。 - 大逆無道 (たいぎゃくむどう)
人道に背く極めて悪質な行為。特に君主や親に対する不敬や反逆を指す。 - 大道不器 (たいどうふき)
聖人の行う大道は、特定の形にはまらず、広く大きな影響を与えることができる、という意味。器として限定されない広い働きをすることを指す。 - 大隠朝市 (たいいんちょうし)
真の悟りを得た人は、人里離れた場所ではなく、普通の社会で普通の人として暮らすことの喩え。 - 大願成就 (たいがんじょうじゅ)
大きな願いが叶うこと。神仏に祈りが通じたときに使われる。 - 大驚失色 (たいきょうしっしょく)
非常に驚き恐れて、顔色を失うこと。極度の恐怖や驚きを表す。 - 寛仁大度 (かんじんたいど)
広い心と深い慈悲、寛大な度量を持つこと。 - 小利大損 (しょうりだいそん)
少しの利益のために大きな損失をすること。 - 尾大不掉 (びだいふとう)
組織や集団の中で、上位の者が下位の者を制御しきれない状態。特に、下位の者が上位の者よりも強い力を持っている場合に使われる。 - 広大無辺 (こうだいむへん)
果てしなく広く大きな様子。 - 廓然大公 (かくぜんたいこう)
何の心配もなく心が広く開かれていること。理想的な聖人の心境や、そのような心境を目指す人の姿勢をいう。 - 廓然大悟 (かくねんたいご)
疑問が晴れて確信に変わること。 - 後生大事 (ごしょうだいじ)
非常に大切にすること。元は仏教用語で、来世の幸せを願う心から。 - 微言大義 (びげんたいぎ)
短い言葉や簡潔な表現の中に深い意味や重要な道理が含まれていること。孔子の言葉や『春秋』の記述法を例にしている。 - 徳量寛大 (とくりょうかんだい)
高い徳と大きな度量を持ち、人に対して寛容であるさま。道徳的に優れ、心が広いこと。 - 志大才疎 (しだいさいそ)
大きな野心はあるが、それに見合った才能がないこと。 - 椽大之筆 (てんだいのふで)
重厚で格調高い文章を書くこと。また、そのような文章を書く能力を持つこと。 - 気宇壮大 (きうそうだい)
心持ちや考え方が通常とは異なり大きく壮大な様子。 - 無芸大食 (むげいたいしょく)
特技や才能がないにも関わらず、食欲だけは旺盛なこと。また、そのような人を揶揄する際に用いられる言葉。 - 特筆大書 (とくひつたいしょ)
重要な事項を強調して大きく記述すること。特に目立たせるために、重点的に書き記す行為。 - 生死事大 (しょうじじだい)
生きることと死ぬことの重大さ。生死を超えることの大切さを説く仏教の教え。 - 百年大計 (ひゃくねんのたいけい)
長期にわたる計画や構想を意味する。遠大なビジョンを持って物事を考える姿勢。 - 盛徳大業 (せいとくたいぎょう)
高い徳と大きな業績。 - 着眼大局 (ちゃくがんたいきょく)
物事を大きな視野で捉え、全体の流れや本質を見極める能力。詳細に囚われず、大きな枠組みで物事を判断すること。 - 知小謀大 (ちしょうぼうだい)
見識が狭く、自己の能力を過大評価して大きな計画を立てること。能力に見合わない大がかりな野心を持つ行動や態度。 - 碩学大儒 (せきがくたいじゅ)
広い学識を持ち、優れた学者。 - 胆大心小 (たんだいしんしょう)
大胆な行動を取りながらも、細部に注意を払うさま。勇気と慎重さを併せ持つ性質。 - 至大至剛 (しだいしごう)
極めて大きく、極めて強い様子。 - 誇大妄想 (こだいもうそう)
自分の地位や能力などを実際以上に大きく考え、自分が他人よりも優れていると錯覚すること。 - 豁然大悟 (かつぜんたいご)
迷いが突然晴れて真理を悟る瞬間。 - 過大評価 (かだいひょうか)
実際よりも物事や人の能力や価値を大きく見積もること。 - 達人大観 (たつじんたいかん)
物事の本質を広く深く理解している人は、大局を俯瞰できるという意味。広い視野で物事を捉える能力。 - 重厚長大 (じゅうこうちょうだい)
どっしりとしていて大きい様子。性格や物の特徵を表す時に使われる。 - 針小棒大 (しんしょうぼうだい)
些細なことを大げさに誇張して言うこと。 - 雄大豪壮 (ゆうだいごうそう)
規模が大きく、壮大で立派な様子。大自然の景観や建築物など、雄大で迫力のあるものを形容するのに用いられる。 - 雄材大略 (ゆうざいたいりゃく)
非常に優れた才能と大胆な計画を持つこと。特に、大きな事業や重要な役割を果たすことができる能力や視野。 - 高牙大纛 (こうがだいとう)
高い地位の象徴。 - 麤枝大葉 (そしたいよう)
大きな枝と葉を持つことから、文章や思考が大雑把だが風格がある様子を表す。 - 油断大敵 (ゆだんたいてき)
注意を怠ると大きな失敗を招くことから、常に警戒し続けるべきだという戒め。些細な油断が予期せぬトラブルや失敗に繋がる可能性を警告する言葉。
参考:goo辞書・ChatGPT
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