日本には、幸福や繁栄、健康、良縁などを祈願する美しい言葉「吉祥語」が数多くあります。年賀状や結婚祝い、合格祈願など、人生のさまざまな節目で「言葉の贈り物」として使われるこれらの表現は、日本語の奥深さと文化の美しさを映し出しています。
ここでは、シーン別に厳選した73の吉祥語を意味付きで一覧にしました。どの言葉が今のあなたや大切な人にぴったりなのか、探してみてください。
美しい吉祥語 一覧
1:一般的な吉祥語
- 福寿無量(ふくじゅむりょう)
幸福と長寿が限りなく続くことを願う言葉。仏教語に由来し、人生の究極的な幸せを象徴します。年賀状や祝辞に広く使われます。 - 招福万来(しょうふくばんらい)
福を招き、さまざまな良いことがたくさん訪れること。商売繁盛や家庭円満を願う場面で使われます。 - 千客万来(せんきゃくばんらい)
非常に多くの客が訪れること。特に商売において繁盛を祈願する際に好まれ、店舗の開業祝いなどに用いられます。 - 開運招福(かいうんしょうふく)
運が開け、福を呼び込むことを意味します。新年や厄除け祈願、お守りなどによく見られる表現です。 - 吉祥如意(きっしょうにょい)
縁起が良く、すべてが思い通りに運ぶという意味。如意宝珠という仏教の象徴に由来しています。書や飾り物に多用されます。 - 福徳円満(ふくとくえんまん)
幸福と人徳が調和して満ちていること。結婚祝いや長寿祝いなどで、内面の充実と外的な幸福の両方を祝う際に使われます。 - 吉兆(きっちょう)
良い兆し、めでたい前兆のこと。神仏の加護や未来の幸福を暗示する表現として、祝詞やスピーチでも用いられます。 - 繁栄昌盛(はんえいしょうせい)
勢いよく発展し、豊かに栄えること。国や企業、家系などの長期的な発展を願う場面にふさわしい言葉です。 - 日進月歩(にっしんげっぽ)
日に日に、月ごとに進歩・発展すること。努力や成長を賞賛する言葉として、学業・ビジネス両面で好まれます。 - 栄華富貴(えいがふうき)
華やかで栄え、財産や地位にも恵まれること。格式高い表現として、上品な祝賀文や文章に適しています。
2:新年・年賀関連
- 迎春万福(げいしゅんばんぷく)
新春を迎え、万の福が訪れることを願う言葉。年賀状や正月飾りによく使われる格式ある表現です。 - 謹賀新年(きんがしんねん)
新年をつつしんでお祝い申し上げるという意味。最も一般的な年賀の挨拶語で、ビジネス文書にも適しています。 - 賀正(がしょう)
正月を祝う簡潔な表現。年賀状や短い挨拶文で用いられ、硬すぎず程よい丁寧さがあります。 - 寿春(じゅしゅん)
春(新年)を寿(ことほ)ぐ言葉。書道作品や賀詞のデザインに多く見られる、美しい響きを持った表現です。 - 新春大吉(しんしゅんだいきち)
新しい春(年)に大きな吉運があること。初詣のおみくじなどでも見かける、喜びと希望に満ちた語です。 - 初春吉祥(しょしゅんきっしょう)
初春に良いことが起こる、吉兆に恵まれるという意味。フォーマルな賀詞として重宝されます。 - 春光万里(しゅんこうばんり)
春の日差しが万里に広がる様子を表す、詩的でめでたい言葉。春の訪れとともに広がる幸福感を表現します。 - 松竹梅(しょうちくばい)
めでたさの象徴である松・竹・梅。それぞれ不屈・成長・高潔を意味し、新年の飾りや贈答品に定番の組み合わせです。 - 春満開(はるまんかい)
春の訪れが満ちあふれていること。新年の喜びとともに、未来への期待感も込められています。 - 年年歳歳(ねんねんさいさい)
毎年毎歳、繰り返し幸せが訪れることを願う言葉。年賀詩や賀詞の文中で使われ、連綿と続く繁栄を象徴します。
3:結婚・夫婦円満
- 夫婦円満(ふうふえんまん)
夫婦が仲睦まじく暮らすこと。とても一般的で親しみやすく、様々な祝いの場で用いられます。 - 和合成就(わごうじょうじゅ)
和やかに調和して事が成し遂げられること。夫婦や家族の円満を祈願する際に使われます。 - 連理之枝(れんりのえだ)
異なる木の枝が結びつくように、強い縁と結びつきを象徴する表現。夫婦の深い絆を表す美しい比喩です。 - 福禄円満(ふくろくえんまん)
幸福(福)、財運(禄)、人間関係や家庭の円満がすべて揃っていること。結婚に限らず、全体的な祝福に使われます。
4:出産・子孫繁栄
- 子孫繁栄(しそんはんえい)
子どもやその子孫が絶えずに繁栄し続けること。家系の発展や家庭の未来を祝う言葉として広く用いられます。 - 安産祈願(あんざんきがん)
母子ともに健康で安全な出産を願う祈りの言葉。お守りや祈祷に使われる定番の表現です。 - 一子相伝(いっしそうでん)
重要なことをただ一人の子に伝えること。本来は技能や家業の継承を指し、代々続く家系や伝統の繁栄を暗示します。 - 桃李満門(とうりまんもん)
桃や李(すもも)のような優れた子が門いっぱいにいる様子。優秀な子どもに恵まれることを象徴します。 - 家門繁栄(かもんはんえい)
家の名が広く栄えること。結婚・出産後の家族の発展を願う祝いの言葉として使われます。 - 長幼有序(ちょうようゆうじょ)
長(年長者)と幼(年少者)の間に秩序があること。家庭内が整い、子孫がしっかり育つ理想像を描いています。
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