日本語には、四季折々の美しい情景を表現するための豊かな語彙が存在します。特に冬の季節を彩る「雪・氷・霜」を表す大和言葉は、その美しさと趣深さが際立っています。ここでは、そんな大和言葉を一覧にまとめ、言語学習を楽しくしながら語彙力を高めるお手伝いをいたします。これらの言葉を通じて、冬の日本の風景をより深く味わってみませんか?
【大和言葉】『雪・氷・霜』を表す美しい言葉 一覧
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雪を表す大和言葉
- 淡雪(あわゆき)
- 意味:軽くて薄い雪。
- 情景:早春の庭先に舞い降りる淡雪が、梅の花の蕾を優しく包み込む。
- 風花(かざはな)
- 意味:晴れた日に風に舞う雪。
- 情景:冬の晴れた日、冷たい風に舞う風花が、山間の村を白く染め上げる。
- 粉雪(こなゆき)
- 意味:粉のように細かく舞う雪。
- 情景:静かな夜、街灯の明かりに照らされながら舞い降りる粉雪が、通りを幻想的に彩る。
- 細雪(ささめゆき)
- 意味:細かくしとしとと降る雪。
- 情景:静寂の中、細雪が竹林を通り過ぎる音が、風情ある冬の一瞬を紡ぎ出す。
- 垂り雪(しずりゆき)
- 意味:積もって垂れ下がる雪。
- 情景:古民家の屋根から垂れる雪が、軒先に連なる氷柱となり、冬の風情を深める。
- 深雪(みゆき)
- 意味:深く積もった雪。
- 情景:山々が深雪に覆われ、その静寂と白さが心に響く冬の風景。
- 六つの花(むつのはな)
- 意味:雪の結晶が六角形の花のように見えること。
- 情景:子供たちが手に取った雪の結晶が、六角形の花として輝く瞬間。
- 雪あかり(ゆきあかり)
- 意味:雪が光を反射して明るくなること。
- 情景:夜空に浮かぶ満月の光が雪原を照らし、まるで昼間のように明るく輝く。
- 雪催い(ゆきもよい)
- 意味:雪が降りそうな気配や予感。
- 情景:曇り空から舞い降りる初雪の予感が、人々の心に冬の訪れを告げる。
- 玉雪(たまゆき)
- 意味:降ってくる時の雪片が比較的丸い雪。
- 情景:丸い玉のような雪が、子供たちの手に触れた瞬間、歓声が上がる。
- 天花(てんか)
- 意味:天から降ってくる花のような雪。
- 情景:雪が舞い降りる様子が、まるで天から降ってくる花びらのように美しい。
- 名残りの雪(なごりのゆき)
- 意味:春に溶け残っている雪、または春先に降る雪。
- 情景:春の陽射しの中に溶け残る名残りの雪が、過ぎ去った冬を静かに思い起こさせる。
- 雪の花(ゆきのはな)
- 意味:ひらひらと降る雪を舞い散る花びらに例えた表現。
- 情景:降り積もる雪が花びらのように舞い、庭を純白の花畑に変える。
- 雪を欺く(ゆきをあざむく)
- 意味:雪にも負けないくらい白いこと。
- 情景:真っ白な梅の花が、雪を欺くほどの美しさで咲き誇る。
- ぼたん雪(ぼたんゆき)
- 意味:大きくてふんわりとした雪片。
- 情景:ぼたん雪が大きな花のように舞い降り、街全体を柔らかな白で包み込む。
氷を表す大和言葉
- 薄氷(うすらい)
- 意味:薄く張った氷。
- 情景:早朝の池に薄氷が張り、静かな美しさをたたえる。
- 氷柱(つらら)
- 意味:氷が垂れ下がってできる柱のような形状。
- 情景:屋根から垂れる氷柱が、日の光にキラキラと輝く。
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