ギリシャ神話の巨人・巨人族
- ギガンテス|Gigantes
地母神ガイアから生まれた巨人族。ウラノスの血が大地に落ちたことで誕生したとされ、オリュンポスの神々と宇宙の支配を巡る戦い「ギガントマキア」を起こした。古い表現では人間に近い姿、後の芸術では蛇の脚をもつ姿で描かれる。 - アルモポス|Almops
海神ポセイドンとヘレーの子とされる巨人。トラキア地方の民族アルモペスの祖とも伝えられる。 - アロアダイ|Aloadae
オトスとエピアルテスの双子の巨人。山を積み上げて天界オリュンポスに到達しようとし、神々に挑んだことで知られる。 - アナクス|Anax
小アジアのラデ島付近に伝わる巨人。巨人アステリオスの父とされる地方伝承の存在。 - アンタイオス|Antaeus
リビアに住んでいた巨人。地面に触れている限り力を失わない性質を持ち、旅人を倒していたが、ヘラクレスに持ち上げられて倒された。 - アンティパテス|Antiphates
人食い巨人族ライストリュゴネスの王。『オデュッセイア』でオデュッセウス一行の船団を襲った。 - アルゴス・パノプテス|Argus Panoptes
全身に多くの目を持つ巨人。女神ヘラに仕え、牝牛に変えられたイオを監視する役目を与えられた。 - キュクロプス|Cyclopes
一つ目の巨人族。ヘシオドスの神話ではアルゲス、ブロンテス、ステロペスの三兄弟で、ゼウスの雷霆など神々の武器を鍛えたとされる。 - エンケラドス|Enceladus
ギガントマキアに参加した巨人の一人。アテナに討たれ、シチリアのエトナ山の下に封じられたと伝えられる。 - ゲゲネエス|Gegenees
六本の腕を持つ巨人族。アルゴナウタイの冒険の途中で戦いとなり、討たれたと伝えられる。 - ゲリュオン|Geryon
三つの体を持つ巨人。エリュテイア島に住み、ヘラクレスの十二の功業の一つである「ゲリュオンの牛」の物語に登場する。 - ヘカトンケイル|Hekatoncheires
百の手と五十の頭を持つ巨大な存在。ブリアレオス、コットス、ギュゲスの三兄弟で、神々の戦いではゼウス側を助けた。 - ライストリュゴネス|Laestrygones
人食いの巨人族。『オデュッセイア』でオデュッセウスの船団を巨岩で攻撃し、多くの船を沈めた。 - レオン|Leon
ギガントマキアに登場する巨人の一人。ヘラクレスに討たれ、その獅子の皮を装備として用いられたとも伝えられる。 - オリオン|Orion
巨人の狩人として知られる存在。死後、ゼウスによって星座オリオン座として天に上げられた。 - ペリボイア|Periboea
巨人王エウリュメドンの娘とされる巨人族の女性。ポセイドンとの子にナウシトオスがいると伝えられる。 - タロス|Talos
青銅で作られた巨大な守護者。クレタ島を守るために海岸を巡回し、侵入者を撃退した。 - ティテュオス|Tityos
巨大な巨人で、レトを襲ったためアポロンとアルテミスに討たれた。冥界では永遠に肝を食われる罰を受けている。 - テュポン|Typhon
ガイアから生まれた巨大な怪物的巨人。オリュンポスの神々に戦いを挑んだがゼウスに敗れ、タルタロスに封じられた。
ギリシャ神話の動物|神に仕える聖獣・怪物・変身した鳥たち

- アレクトリュオン|Alectryon
戦神アレスの従者の青年。アレスとアフロディーテの密会の見張りを命じられていたが眠ってしまい、太陽神ヘリオスに見つかってしまう。罰としてアレスにより雄鶏へと変えられたとされ、これが雄鶏が朝を告げる理由だと語られる。 - アレイオイの鳥|Ornithes Areioi
黒海の島にあるアレスの神殿を守っていた凶暴な鳥の群れ。鋭い羽根を矢のように飛ばして敵を攻撃する怪鳥で、黄金の羊毛を求めるアルゴナウタイの航海の途中で彼らと戦った。 - ディオメデスの鳥|Birds of Diomedes
トロイア戦争の英雄ディオメデスの仲間が死後に変身したとされる海鳥。イタリア南部のディオメデス諸島に住む神聖な鳥とされ、英雄の死を悼んで鳴くと伝えられる。 - コーカサスの鷲|Caucasian Eagle(Aethon)
ゼウスに命じられ、岩山に鎖されたプロメテウスの肝臓を毎日食べ続けた巨大な鷲。肝臓は夜になると再生し、永遠の責め苦を与える役割を担った。 - ゼウスの鷲|Aetos Dios
主神ゼウスの聖なる黄金の鷲。ゼウスの使者として働き、神の雷霆を運ぶ象徴的存在でもある。ガニュメデスを天へ連れ去った鷲とも同一視される。 - アルキュオネーの鳥(ハルキュオン)|Halcyon
ケーユクスの妻アルキュオネーが神々によって変えられた鳥。冬の海が静まる「ハルキュオンの日(穏やかな日)」の語源となった神話で知られる。 - アエドン|Aëdon
息子を誤って殺してしまった女性アエドンが変えられた夜鳴き鳥。悲しみの声で夜に鳴く鳥として語られる。 - プロクネ|Procne
妹フィロメラとともに悲劇の末に鳥へ変えられた女性。神話によってはナイチンゲール(夜鳴き鳥)に変えられたとされる。 - フィロメラ|Philomela
姉プロクネの妹。夫テレウスに暴行され舌を切られるが復讐の後、神々によりツバメへ変えられたと伝えられる。 - ニクティメネ|Nyctimene
禁忌を犯したため女神アテナによりフクロウへ変えられた女性。昼を避け夜に活動する鳥となった。 - アスカラポスの梟|Ascalaphus
冥界の神ハデスの使者アスカラポスは、デメテルの怒りによりフクロウの姿に変えられたと伝えられる。 - コローネ|Corone
海神ポセイドンから逃れるため女神アテナによりカラスへ変えられた女性。アテナの神鳥の一つとされる。 - アポロンのカラス|Corvus
水を汲む使命を怠り嘘をついたため、アポロンにより黒い羽を与えられたカラス。水瓶座・ヒドラ座・コルウス座の神話にも関わる。 - キュクノス|Cycnus
友人パエトンの死を嘆き続けた青年。神々により白鳥へ変えられたと伝えられる。 - ストリクス|Strix
不吉な前兆とされる夜の鳥。人の血や肉を吸うと信じられ、後のローマ神話や民間伝承では吸血の魔鳥として語られる。 - テレウス|Tereus
プロクネとフィロメラの悲劇に関わった王。神々によりヤツガシラ(Hoopoe)へ変えられた。 - カリュドーンの猪|Calydonian Boar
王オイネウスがアルテミスへの供物を怠ったため、女神が送り込んだ巨大な猪。多くの英雄が参加したカリュドーンの猪狩りで討たれた。 - クロムミュオンの雌猪|Crommyonian Sow
メガラとコリントスの間の地を荒らした巨大な猪。英雄テセウスが退治した怪物として知られる。 - エリュマントスの猪|Erymanthian Boar
ヘラクレスの十二の功業の一つで捕獲された巨大な猪。エリュマントス山に棲み、人々を恐れさせていた。 - クレメナイの翼ある猪|Clazomenae Boar
小アジアの都市クラゾメナイ周辺を荒らしたとされる巨大な翼を持つ猪。英雄によって討たれたと伝えられる地方神話の怪物。 - 神の虻|Gadfly
神々が罰として送り込む刺す虫。特にヘラがイオーを苦しめるために送り出した虻の神話が有名。 - ミュルメケス|Myrmekes
黄金を守る巨大な蟻。インドの砂漠に住み、金を掘り出すと伝えられた神話的生物。 - ミュルミドン|Myrmidons
ゼウスが蟻を人間に変えて作った民族。後にアキレウスに従う勇敢な戦士団として知られる。 - ゲリュオンの牛|Cattle of Geryon
三体一体の巨人ゲリュオンが飼っていた赤い牛の群れ。ヘラクレスが第十の功業でこれを奪いギリシャへ連れて帰った。 - ヘリオスの牛|Cattle of Helios
太陽神ヘリオスの神聖な牛。『オデュッセイア』でオデュッセウスの仲間が食べたため神の怒りを買い、船団は滅ぼされた。 - ハーデスの黒い牛|Cattle of Hades
冥界の王ハーデスが所有していた黒い牛の群れ。冥界の牧人メノイテス(Menoetes)が番をしていた。ヘラクレスが冥界に降りた際、この牛を巡る出来事が語られている。 - ケルコペス|Cercopes
いたずら好きの小柄な猿のような怪物の一族。旅人をだまして盗みを働くことで知られる。ヘラクレスをからかったため捕えられたという逸話がある。 - クレタの牡牛|Cretan Bull
海神ポセイドンがミノス王に与えた神聖な牡牛。ミノスが神への生贄にしなかったため暴れ回り、ヘラクレスの第七の功業で捕えられた。後にアテネ近郊で暴れ、マラトンの牡牛とも呼ばれる。 - アクタイオン|Actaeon
狩人アクタイオンは、狩猟の女神アルテミスが水浴びする姿を偶然見てしまい、罰として鹿に変えられた。その後、自分の猟犬たちに気づかれず襲われて命を落とした。 - ケリュネイアの鹿|Ceryneian Hind
黄金の角と青銅の蹄を持つ神聖な鹿。女神アルテミスに仕える神獣で、非常に素早く不死とされる。ヘラクレスの第三の功業として捕獲が命じられた。

Comment