日本の四季は、美しい風景だけでなく、季節ごとの行事や食事にも色鮮やかに表現されています。それぞれの季節、それぞれの行事には、特別な料理が用意され、その一皿から季節の移り変わりを感じることができます。ここでは、一年を通じて楽しむことができる各月の行事食とを一覧で紹介します。
行事食一覧
1月
【正月】
- 御節料理(おせちりょうり)
節会や節句に作られる料理。節日のうち最も重要なのが正月であることから、正月料理(しょうがつりょうり)を指すようになった。 - 雑煮
餅を主な具とし、醤油や味噌などでだしを味付けたつゆをはった日本料理。日本では正月に多く食べられ、地域や家庭によって違いがある。 - お屠蘇(おとそ)
一年間の邪気を払い長寿を願って正月に呑む縁起物の酒であり風習。 - 鏡餅
正月に神(年神)や仏に供えた鏡餅を下げて食べる。神仏に感謝の気持ちを示し、無病息災などを祈って、供えられた餅を食べる。汁粉・雑煮、かき餅(あられ)などで食されることも多い。 - 切山椒(きりざんしょう)
和菓子の一種で、正月に食される餅菓子 - 口取り菓子(くちとりがし、くちとりかし)
御節料理に模した北海道・青森県などに伝わる郷土菓子。年末に製造され正月に食される。そのほか東北地方北部の各地にも分布する。 - 栗金団(くりきんとん)
主におせち料理に用いられる。「金団」は金の団子もしくは金の布団という意味で、転じて金塊や金の小判などに例えられ商売繁盛・金運・財運をもたらす福食として、正月のおせち料理の定番となったもの。 - 福茶(ふくちゃ、ふくぢゃ)
正月や節分、大晦日などで飲まれる茶。特に正月の福茶を大福茶(おおぶくちゃ、だいふくちゃ、だいぶくちゃ、大服茶・皇服茶・王服茶とも書く)という。 - 福梅(ふくうめ)
石川県及び富山県の一部で古くから伝わる正月の和菓子。梅の花の形をしたもの。 - 伊達巻(だてまき)
魚のすり身を使った卵料理の一種。日本の正月の御節料理に入れられる代表的な一品。
【人日:1月7日】
- 七草がゆ・七草粥(ななくさがゆ)
七種粥とは、人日の節句(毎年1月7日)の朝に食べられている日本の行事食。
【1月11日】鏡開き(かがみびらき)・鏡割り(かがみわり)
- 汁粉・雑煮、かき餅など
正月に神(年神)や仏に供えた鏡餅を下げて食べる、日本の年中行事。神仏に感謝の気持ちを示し、無病息災などを祈って、供えられた餅を食べる。
【小正月:1月15日】
- 小豆粥・アカツキガユ(暁粥、アカヅキ粥、あずきがゆ)
1月15日の小正月に無病息災を願って食べる小豆粥。 - けの汁(けのしる)
青森県の津軽地方から秋田県にかけての範囲で作られている郷土料理。 小正月(正月15日)の行事食として作られている。
2月
【節分】
- 恵方巻、恵方巻き(えほうまき)
節分に恵方を向いて無言で食べると良いとされる、切り分けてない太巻き寿司のこと。 - 福茶(ふくちゃ、ふくぢゃ)
正月や節分、大晦日などで飲まれる茶。特に正月の福茶を大福茶(おおぶくちゃ、だいふくちゃ、だいぶくちゃ、大服茶・皇服茶・王服茶とも書く)という。
3月
【3月3日:桃の節句 】
- ちらし寿司
- 白酒
雛祭りにおいて祝いのために出される酒。 - 菱餅
桃の節句に雛人形を飾る際に、それと共に供える菱形の餅であり、桃の節句の行事食。 - 雛あられ
雛祭りに供えられる節句菓子であり、和菓子(あられ)の一種。 - 引千切(ひちぎり)
餅と餡で作られる和菓子の一つ。その形からあこや餅とも呼ばれることもある。京都の雛祭りには欠かせないとされる。
【3月21日ごろ:彼岸】
- ぼた餅(おはぎ)
お彼岸の供物として食される。
4月
【4月8日:花祭り】
- 甘茶
5月
【5月5日:端午の節句】
- 柏餅
平たく丸形にした上新粉の餅に餡をはさんで二つ折りにし、カシワ又はサルトリイバラの葉などで包んだもの。端午の節句の供物として用いられる。 - ちまき
もち米やうるち米、米粉などで作った餅。
端午の節句の供物として用いられる。 - べこもち
和菓子の一つ。北海道から東北地方の一部で、5月の端午の節句に食べられる。他の地方における柏餅のような位置づけの祝い菓子。
6月
【6月30日:夏越の祓】
- 水無月(みなづき)
和菓子の一つ。京都市の発祥。白いういろうの上面に甘く煮た小豆をのせ、三角形に切り分けたもので、京都では夏越の祓が行われる6月30日に、1年の残り半分の無病息災を祈念してこれを食べる風習がある。
7月
【7月7日:七夕】
- そうめん
【土用の丑の日】
- うなぎ
8月
【8月15日頃:お盆】
- 精進料理(野菜の天ぷら、いなり寿司、そうめん、おこわなど)
- 白玉団子
9月
【9月9日:重陽の節句】
- 菊酒
菊の花を浸した日本酒のこと。 - 菊茶
- 栗ごはん
【中旬頃:十五夜】
- 月見団子
- 里芋
【9月23日ごろ:彼岸】
- おはぎ
お彼岸の供物として食される。
10月
【十三夜】
- 月見団子
- 栗ごはん
- 豆
11月
【11月15日:七五三】
- 千歳飴
親が自らの子に長寿の願いを込めた「千歳飴(ちとせあめ)」を与えて食べて祝う。
12月
【12月21日頃:冬至】
- かぼちゃ
- 小豆粥
【12月31日:大晦日】
- 年越しそば(としこしそば)
大晦日(12月31日)に縁起を担いで食べる蕎麦。 - 福茶(ふくちゃ、ふくぢゃ)
正月や節分、大晦日などで飲まれる茶。特に正月の福茶を大福茶(おおぶくちゃ、だいふくちゃ、だいぶくちゃ、大服茶・皇服茶・王服茶とも書く)という。 - 年取り魚(としとりざかな)
大晦日、年越しの食事につける魚。年越魚、正月魚(しょうがつうお)ともいう。
お祝いの行事食
- 桜湯(さくらゆ)
塩漬けにしたサクラの花を湯に入れた日本の飲料。
見合いや婚礼などの一生を決める祝いの席では、その場だけ取り繕ってごまかす意味の「茶を濁す」ことを忌み嫌うことから、祝いの席ではお茶を用いず、代わりの飲み物として桜湯を用いることが多い。 - 田作、田作り(たづくり、たつくり)
カタクチイワシの幼魚の乾燥品、およびそれを調理した料理。別名、ごまめ(鱓、五万米、五真米、古女)、ことのばら。正月のおせち料理、祝い肴として欠かせないものの一つ。 - 鯛麺(たいめん)
- 瀬戸内海や豊後水道沿岸地域に広く伝わる郷土料理。鯛素麺(たいそうめん)とも呼ばれる。 岡山県、広島県、愛媛県、大分県などで同様の料理が伝わっている。
鯛を使った見栄えのする縁起物の料理であり、結婚式や棟上げ式、年祝いなどでよく作られ、今日では料理店やホテルのパーティ料理で見ることが多い。 - 赤飯(せきはん)
もち米にアズキやササゲを混ぜて蒸したおこわ。ハレの日の食事として用いられる。
出典:Wikipedia
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