日本の伝説、民話や郷土信仰によく登場する鬼ですが、日本各地に伝わる伝承によって様々な種類の鬼がいることがわかります。
頭に二本、もしくは一本の角が生え、頭髪は細かくちぢれ、口に牙が生え、指に鋭い爪があり、虎の皮のふんどしや腰布をつけていて、表面に突起のある金棒を持った大男の姿が一般的に想像できる鬼ではないでしょうか?
「赤鬼」「青鬼」「黒鬼」などの色がついた鬼もよく知られていますが、伝承ではもっとたくさんの種類の鬼が登場します。
ここでは、それらの鬼を一覧表にして簡潔にまとめてみました。
鬼の種類一覧
- 酒呑童子
【しゅてんどうじ】
最強の鬼。 - 茨木童子
【いばらきどうじ】
羅生門の鬼伝説に登場する鬼。人々に悪さを働く悪鬼。 - 八瀬童子
【やせどうじ、やせのどうじ、はせどうじ】
最澄が使役した鬼の子孫。 - 鬼一口
【おにひとくち】
蔵の中に住んでいて、蔵の中を覗き見ると一口で食い殺される。 - 天邪鬼
【あまのじゃく】
四天王や執金剛神に踏みつけられている悪鬼。 - 鬼童丸・鬼同丸
【きどうまる】
鎌倉時代の説話集『古今著聞集』などに登場する鬼。 - 目一鬼
【まひとつおに】
一つ目人食いの鬼。 - 牛鬼
【うしおに、ぎゅうき】
非常に残忍・獰猛な性格で、毒を吐き、人を食い殺すことを好む。 - 牛頭
【ごず】
牛の頭に体は人身の姿をした地獄の獄卒。 - 馬頭
【めず】
頭が馬で首から下が人間の姿をした地獄の獄卒。 - 牛頭馬頭
【ごずめず】
(上記9と10の2体をさす言葉)
仏教において地獄にいるとされる亡者達を責め苛む獄卒。牛の頭をした鬼と馬の頭をした鬼。地獄の獄卒。 - 熊童子
【くまどうじ】
酒呑童子を頭目とし茨木童子を副将、 熊童子、虎熊童子、星熊童子、金熊童子を四天王とする酒呑童子の配下のひとり。 - 虎熊童子
【とらくまどうじ】
酒呑童子を頭目とし茨木童子を副将、 熊童子、虎熊童子、星熊童子、金熊童子を四天王とする酒呑童子の配下のひとり。 - 星熊童子
【ほしくまどうじ】
酒呑童子を頭目とし茨木童子を副将、 熊童子、虎熊童子、星熊童子、金熊童子を四天王とする酒呑童子の配下のひとり。 - 金熊童子
【かねくまどうじ】
酒呑童子を頭目とし茨木童子を副将、 熊童子、虎熊童子、星熊童子、金熊童子を四天王とする酒呑童子の配下のひとり。 - 悪鬼
【あっき】
人間たちに対して悪をばらまく鬼。 - 羅城門の鬼
【らしょうもんのおに】
平安京の正門・羅城門に巣食っていたといわれる鬼。 - 霊鬼
【れいき】
人が死んだ後の魂が、恨みをもち鬼になったもの。 - 邪鬼
【じゃき】
鬼のなかでも病をふりまくとされているもの。 - 羅刹
【らせつ】
仏教においては護法善神の1人とされる種類です。毘沙門天に仕える神とされている。 - 夜叉
【やしゃ】
毘沙門天に仕える神とされている。 - 獄卒
【ごくそつ】
地獄で死者を責めるという悪鬼。 - 餓鬼
【がき】
生前の罪のむくいで、餓鬼道におちた亡者のこと。 - 子鬼
【こおに、しょうき】
人にいたずらをしたりする小さな鬼。 - 鬼神
【きしん】
神とされる物の中でも特に気性が荒く、祟る神は主に鬼神と呼ばれる。 - 三吉鬼
【さんきちおに】
秋田県に伝わる正体不明の鬼。 - 縊鬼
【いき、いつき、くびれおに】
人に取り憑いて首を括らせるとされる。 - 前鬼
【ぜんき】
修験道の開祖である役小角が従えていたとされる夫婦の鬼。前鬼が夫、後鬼が妻。 - 後鬼
【ごき】
修験道の開祖である役小角が従えていたとされる夫婦の鬼。前鬼が夫、後鬼が妻。 - 阿久良王
【あくらおう】
倉敷市の由加山を根城にしていたと伝わる妖鬼の大将。
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