一の字が導く深遠な世界 – 『一』を含む四字熟語一覧
『一』という漢字は、単純ながらも奥深い意味を秘めています。始まりや最初を意味するだけでなく、統一や唯一無二など、多くの強力なメッセージを伝えることができます。ここでは、『一』を使った四字熟語を読み方と意味付きの一覧で紹介しています。『一』の字が示す始まりや一貫性、そして唯一無二の価値を、選りすぐりの四字熟語とともにお楽しみください。
漢字の『一』を含む四字熟語 一覧
- 夷険一節(いけんいっせつ)
順境でも逆境でも節操を変えないこと。 - 一意攻苦(いちいこうく)
一つの目的に向かって苦しいことも厭わず努力すること。 - 一意専心(いちいせんしん)
他のことに心を奪われることなく、一つのことに集中すること。 - 一衣帯水(いちいたいすい)
隣国や隣地を隔てる細く長い川や海峡のこと。 - 一飲一啄(いちいんいっちく)
必要最小限の生活を営む様子や、運命に任せて生きることのたとえ。 - 一栄一辱(いちえいいちじょく)
人生において栄える時もあれば、恥を受ける時もあること。 - 一往一来(いちおういちらい)
往復すること、または意見の交換。 - 一億一心(いちおくいっしん)
多くの人々が一つの目的や意志で団結すること。 - 一月三舟(いちげつさんしゅう)
一つの真理に対して、人それぞれに解釈や理解が異なることのたとえ。 - 一牛鳴地(いちぎゅうめいち)
非常に狭い範囲や、近い距離のこと。 - 一行三昧(いちぎょうざんまい)
一つの修行や瞑想に専念すること。 - 一言一行(いちげんいちこう)
一つの言葉や一つの行動。 - 一言居士(いちげんこじ)
何事にも一言物申す人。 - 一期一会(いちごいちえ)
一生に一度だけの出会いや機会。 - 一伍一什(いちごいっし)
始めから終わりまで、全過程のこと。 - 一業所感(いちごうしょかん)
仏教用語で、一つの行いがもたらす感応や影響。 - 一言一句(いちごんいっく)
言葉一つ一つ。 - 一言半句(いちごんはんく)
ほんの少しの言葉。 - 一言芳恩(いちごんほうおん)
少しの言葉で示された親切に対する深い感謝。 - 一新紀元(いっしんきげん)
新しい時代の始まり。 - 一字三礼(いちじさんれい)
敬虔な心で一字一字を大切に写経すること。 - 一字千金(いちじせんきん)
一字に非常に大きな価値があるという評価。 - 一日三秋(いちじつさんしゅう)
一日が三年のように長く感じるほど、待ち遠しい気持ちのたとえ。 - 一日千秋(いちじつせんしゅう)
非常に待ち遠しい気持ちを表す言葉。 - 一日之長(いちじつのちょう)
一日の長さ、または一日早く生まれたことによるわずかな優位。 - 一日片時(いちじつへんじ)
わずかな時間。 - 一字不説(いちじふせつ)
仏法の真理は言葉では語り尽くせないという考え。 - 一字褒貶(いちじほうへん)
一字の選択で人を褒めたり貶したりすること。 - 一汁一菜(いちじゅういっさい)
ごく簡素な食事のこと。 - 一樹之陰(いちじゅのかげ)
一本の木の下での出会いが、前世の縁であるという考え。 - 一上一下(いちじょういっか)
上昇と下降、物事の変動。 - 一場春夢(いちじょうしゅんむ)
栄華がはかなく消え去ることのたとえ。 - 一時流行(いちじりゅうこう)
その時々に流行るもの。 - 一塵法界(いちじんほっかい)
仏教用語で、微細な一塵の中にも法界 - 一族郎党(いちぞくろうとう)
家族や親族、さらにはそれに仕える者たちを含めた集団。 - 一大決心(いちだいけっしん)
人生において非常に重要な決断を下すこと。 - 一諾千金(いちだくせんきん)
一度約束したことは、どんなに高価なものと引き換えても破らないという信義の固さ。 - 一団和気(いちだんのわき)
和気あいあいとした雰囲気。 - 一読三嘆(いちどくさんたん)
素晴らしい文章を読んで、深く感動し何度も嘆息すること。 - 一人当千(いちにんとうせん)
一人で千人分の力を持つ、非常に強い能力を持つこと。 - 一念通天(いちねんつうてん)
強い意志を持って努力すれば、どんな困難も乗り越えられるという考え。 - 一念発起(いちねんほっき)
新たな決意を持って、何かを成し遂げようとすること。 - 一暴十寒(いちぼうじっかん)
時々努力するものの、継続性がなくすぐに怠けることのたとえ。 - 一罰百戒(いちばつひゃっかい)
一つの過ちを厳しく罰することで、多くの人に警鐘を鳴らすこと。 - 一病息災(いちびょうそくさい)
少しの不自由は長生きの秘訣とも言われる、健康に良いとされる持病の存在。 - 一分一厘(いちぶいちりん)
ごくわずかな量や差。 - 一部始終(いちぶしじゅう)
物事の始まりから終わりまで全て。 - 一望千頃(いちぼうせんけい)
遠くまで広がる景色を一望できること。 - 一望千里(いちぼうせんり)
広大な景色が遠くまで見渡せること。 - 一望無垠(いちぼうむぎん)
果てしなく広がる景色や空間。 - 一木一草(いちぼくいっそう)
あらゆるもの、すべての存在。 - 一木難支(いちぼくなんし)
一度傾きかけたものは、一人の力では支えきれないという意味。 - 一枚看板(いちまいかんばん)
一つの分野や領域における代表的な人物や商品。 - 一味徒党(いちみととう)
同じ目的を持った人々が集まること。 - 一味同心(いちみどうしん)
同じ目的のために心を一つにすること。 - 一網打尽(いちもうだじん)
一度に多くのものを捕らえること。 - 一毛不抜(いちもうふばつ)
極端に物惜しみすること。 - 一目十行(いちもくじゅうぎょう)
非常に速い読書速度。 - 一目瞭然(いちもくりょうぜん)
一目見ただけで事の全貌が明らかになること。 - 一問一答(いちもんいっとう)
一つの質問に対して一つの答えを返すこと。 - 一文半銭(いちもんはんせん)
ごくわずかな金銭。 - 一文不知(いちもんふち)
文字が一つも読めないこと、全くの無知。 - 一文不通(いちもんふつう)
文章を全く理解できないこと。 - 一夜十起(いちやじっき)
人の心には常に私情があり、完全にそれを捨てることができないという意味。 - 一葉知秋(いちようちしゅう)
小さな兆しや変化から大きな趨勢や未来を予見すること。 - 一陽来復(いちようらいふく)
寒い冬が終わり、温かな春が来ること。または、困難な状況が終わり、好転することの喩え。 - 一利一害(いちりいちがい)
何かをすることで利益がある一方で、損害も伴うこと。 - 一粒万倍(いちりゅうまんばい)
少しの努力や投資で大きな成果を得ることのたとえ。 - 一縷千鈞(いちるせんきん)
非常に危険な状態や、微妙なバランスを保っていることのたとえ。 - 一蓮托生(いちれんたくしょう)
同じ環境や運命を共にすること。 - 一労永逸(いちろうえいいつ)
一度の努力で永続的な利益を得ること。 - 一六勝負(いちろくしょうぶ)
全てを賭けた勝負のたとえ。 - 一路順風(いちろじゅんぷう)
物事がスムーズに進むことの願い。 - 一路平安(いちろへいあん)
旅の安全を祈る言葉。 - 一攫千金(いっかくせんきん)
わずかな努力や短時間で大きな利益を得ること。 - 一家眷属(いっかけんぞく)
家族全員とその関係者。 - 一家団欒(いっかだんらん)
家族が集まって楽しく過ごすこと。 - 一竿風月 (いっかんふうげつ)
釣り竿を持ちながら風光明媚な自然を楽しむように、日常の雑念から離れて自然と親しむ、心安らぐ生活を営むこと。 - 一喜一憂 (いっきいちゆう)
小さな出来事や状況の変化によって、喜びと心配が交互に生じる様子。 - 一気呵成 (いっきかせい)
一息に事を成し遂げること、特に文書や作品を一気に完成させること。 - 一騎当千 (いっきとうせん)
一人で千人の敵に匹敵するほどの、非常に勇敢な戦士のたとえ。 - 一簣之功 (いっきのこう)
目前の仕事を完遂するための最後の努力や精一杯の奮闘。 - 一球入魂 (いっきゅうにゅうこん)
スポーツなどで、一つ一つのプレイに全力を尽くすこと。 - 一丘之貉 (いっきゅうのかく)
同じ環境や立場にいる人々のたとえ、特に同類や似た者同士を指す。 - 一虚一盈 (いっきょいちえい)
一方が空っぽであると同時に、もう一方が満たされている状態。物事のバランスや相反する状態を示す。 - 一挙一動 (いっきょいちどう)
人の行動や振る舞いの一つ一つ。 - 一挙両失 (いっきょりょうしつ)
一つの行為をすることで、二つのものを同時に失うこと。 - 一挙両得 (いっきょりょうとく)
一つの行動で二つの利益を同時に得ること。 - 一件落着 (いっけんらくちゃく)
何らかの問題や事柄が解決し、終了すること。 - 一口両舌 (いっこうりょうぜつ)
話が一致せず、前後の発言が矛盾すること。 - 一国一城 (いっこくいちじょう)
一つの国や城を指すが、一国を治める権力者の象徴としても用いられる。 - 一刻千金 (いっこくせんきん)
非常に貴重な時間を意味し、少しの時間も大切にすべきことを表す。 - 一刻千秋 (いっこくせんしゅう)
長く感じられる待ち時間を表す、一瞬が永遠に感じられるほどの切望。 - 一顧傾城 (いっこけいせい)
絶世の美女が見るだけで人々を魅了し、世の中を動かすほどの力を持つことのたとえ。 - 一切有情 (いっさいうじょう)
この世に生を受けたすべての生きとし生けるもののこと。 - 一切皆空 (いっさいかいくう)
仏教の教えで、この世の全ての現象や物質が実質を持たず、空 (くう)であることを意味する。 - 一切皆成 (いっさいかいじょう)
仏教で、すべての存在が最終的には成仏することができるという教え。 - 一切合切 (いっさいがっさい)
何もかも、全てのことを含む表現。 - 一切衆生 (いっさいしゅじょう)
生きとし生ける全ての生き物のこと。 - 一死七生 (いっししちしょう)
一度の死後、七度転生するという考え方。 - 一子相伝 (いっしそうでん)
秘密や奥義を、一代に一人だけに伝える伝統的な継承の方法。 - 一視同仁 (いっしどうじん)
すべての人々を平等に愛し、差別せずに接する心のあり方。 - 一紙半銭 (いっしばんせん)
非常にわずかな金額のこと。 - 一死報国 (いっしほうこく)
自分の命を捧げて国のために尽くすこと。 - 一瀉千里 (いっしゃせんり)
水の流れが非常に速い様子から、物事がスムーズに大きく進展すること。 - 一宿一飯 (いっしゅくいっぱん)
短い時間の接待や助けを受けること。 - 一觴一詠 (いっしょういちえい)
酒を飲み、詩を詠むことで文化的な楽しみを味わうこと。 - 一生懸命 (いっしょうけんめい)
全力を尽くして物事に取り組む様子。 - 一唱三嘆 (いっしょうさんたん)
優れた詩や文章を賞賛し、感嘆すること。 - 一笑千金 (いっしょうせんきん)
美人の微笑みが非常に価値があるとされる表現。 - 一将万骨 (いっしょうばんこつ)
一人の指導者や英雄の成功の背後には、多くの犠牲があることを示す言葉。 - 一生不犯 (いっしょうふぼん)
一生涯、戒律を守り続けること。 - 一触即発 (いっしょくそくはつ)
ほんの少しの刺激で大きな事態に発展する可能性がある、非常に緊迫した状況。 - 一所懸命 (いっしょけんめい)
一つの場所や目標に対して、全力を尽くすこと。 - 一進一退 (いっしんいったい)
前に進むことと後ろに下がることが交互に起こる、進展と退歩が繰り返される状況。 - 一心同体 (いっしんどうたい)
複数の人が心を一つにし、密接に協力し合うこと。 - 一心不乱 (いっ心不乱)
何か一つのことに集中して、他のことに気を取られないように全力で取り組む様子。 - 一心発起 (いっしんほっき)
何かを成し遂げるために強い決意を持って取り組むこと。 - 一酔千日 (いっすいせんにち)
非常においしい酒を飲んだときの幸福感が長く続くことのたとえ。 - 一炊之夢 (いっすいのゆめ)
短い時間で終わる夢のように、人生の栄華や成功がはかないことの比喩。 - 一寸光陰 (いっすんのこういん)
非常に短い時間。ほんのわずかな時の価値を表す。 - 一寸丹心 (いっすんのたんしん)
偽りのない深い真心。心からの誠意を示す。 - 一世一代 (いっせいちだい)
一生に一度だけある、特別な機会や出来事。 - 一世之雄 (いっせいのゆう)
その時代を代表する英雄や偉人。 - 一世風靡 (いっせいふうび)
一時期に大流行し、世の中を席巻すること。 - 一石二鳥 (いっせきにちょう)
一つの行動で二つの利益を得ること。 - 一殺多生 (いっせつたしょう)
一人の悪人を排除することで、多くの人々を救うこと。 - 一草一木 (いっそういちぼく)
一つ一つの草や木。小さなもの一つ一つまで大切にすること。 - 一体分身 (いったいぶんしん)
一つのものから多くのものが生まれること。 - 一旦緩急 (いったんかんきゅう)
緊急事態が起こった際に。 - 一治一乱 (いっちいちらん)
治安が安定している時もあれば、乱れる時もあること。 - 一致団結 (いっちだんけつ)
みんなが心を合わせて協力すること。 - 一知半解 (いっちはんかい)
物事を浅くしか理解していない状態。 - 一張一弛 (いっちょういっし)
力を入れたり緩めたりすること。物事のバランスをとること。 - 一朝一夕 (いっちょういっせき)
非常に短い時間。すぐには成し遂げられないことを表す。 - 一長一短 (いっちょういったん)
良い点もあれば悪い点もあること。 - 一超直入 (いっちょうじきにゅう)
直接本質に迫ること。迷いなく悟りを開くこと。 - 一朝富貴 (いっちょうのふうき)
急に富んだり、地位が上がること。 - 一擲千金 (いってきせんきん)
大金を惜しげもなく投じること。 - 一点一画 (いってんいっかく)
漢字の一つ一つの点や線。細部にわたる注意を意味する。 - 一天四海 (いってんしかい)
世界中のこと。全ての場所を指す。 - 一天万乗 (いってんばんじょう)
天子や天皇を意味し、最高の権威や地位を象徴する表現。 - 一刀三礼 (いっとうさんらい)
作業や行為に対する深い尊敬と真剣さを示すこと。特に仏像などを彫る際の敬虔な態度を表す。 - 一刀両断 (いっとうりょうだん)
物事をはっきりと決断すること。迷いなく断ち切る態度。 - 一得一失 (いっとくいっしつ)
利益があれば、それに伴う損失もあるというバランスの取れた状況。 - 一敗塗地 (いっぱいとち)
完全な敗北を意味し、立ち直ることが非常に難しい状況を表す。 - 一髪千鈞 (いっぱつせんきん)
極めて危険で緊迫した状況を表す表現。髪の毛一本で重い物を支えるほどの危うさ。 - 一発必中 (いっぱつひっちゅう)
一度の試みで確実に目的を達成すること。失敗の余地がない状況。 - 一飯千金 (いっぱんせんきん)
小さな恩義にも深く感謝し、大きな恩返しをする心情を表す。 - 一飯之恩 (いっぱんのおん)
わずかな恵みでも深く感謝すること。 - 一筆啓上 (いっぴつけいじょう)
手紙の冒頭に使われる挨拶の言葉。特に男性が使う形式。 - 一筆抹殺 (いっぴつまっさつ)
一つの筆勢で全てを否定すること。徹底的に消去すること。 - 一顰一笑 (いっぴんいっしょう)
顔の微細な変化や表情。細かい感情の動きを指す。 - 一夫一婦 (いっぷいっぷ)
一人の男性と一人の女性が結ばれる結婚の形態。 - 一夫多妻 (いっぷたさい)
一人の男性が複数の女性と結婚する社会的・文化的な習慣。 - 一碧万頃 (いっぺきばんけい)
広大な水面が青々と広がる様子。自然の美しさや広がりを表す。 - 一片氷心 (いっぺんのひょうしん)
清らかで澄み切った心。世俗に染まらない純粋な心境を示す。 - 一方通行 (いっぽうつうこう)
交通の流れが一方向に限定されていること。比喩的には、一方的な意見や行動を指す場合もある。 - 一本調子 (いっぽんじょうし)
変化に乏しい単調な状態。音楽や話し方などで用いられる。 - 盈盈一水 (えいえいいっすい)
二人の間にある障害や距離を示す表現で、恋人や親しい人との間に何か障害があって会えない切なさや悲しみを象徴する。 - 鉛刀一割 (えんとういっかつ)
劣悪な道具でも、使い方次第で価値を発揮できることのたとえ。凡庸な人でも、適切な場面や方法で優れた成果を上げることができることを意味する。 - 開口一番 (かいこういちばん)
何かを話し始める際の最初の言葉。何かを始める時の初めての行動や発言を指す。 - 鎧袖一触 (がいしゅういっしょく)
非常に容易く相手を制すること。わずかな努力や手段で大きな成果を得る様子を表す。 - 頑固一徹 (がんこいってつ)
自分の信念や考えに固執して、それを変えようとしない強い意志の持ち主を指す。 - 危機一髪 (ききいっぱつ)
非常に危険な状況にあるが、わずかにその場を切り抜けること。極めて危険な状態にあることを意味する。 - 季布一諾 (きふのいちだく)
一度約束したら絶対に守る、堅固な約束や誓いを意味する。 - 九牛一毛 (きゅうぎゅうのいちもう)
非常に大きな中のごくわずかな部分を指す。大量の中の微 insignificant な量を表す。 - 九死一生 (きゅうしいっしょう)
死にかけるほどの極限状態からなんとか生き延びること。非常に危険な状況から奇跡的に助かることを指す。 - 窮余一策 (きゅうよのいっさく)
他に手段がなく、最後に思いついた一つの策。追い詰められた時に出る最後の手段を意味する。 - 挙国一致 (きょこくいっち)
国全体が一つの目的や意見に合意し、団結すること。 - 槿花一日 (きんかいちじつ)
朝咲いて夕方には散ってしまうムクゲの花のように、人生の栄華や成功がはかなく消え去ることを示す。 - 緊褌一番 (きんこんいちばん)
物事に取り組む際に気を引き締め、最善を尽くす態度や心構えを表す。 - 愚者一得 (ぐしゃのいっとく)
愚かな人でも、たまには役立つ知恵や良いアイデアを出すことがある、という意味のことわざ。 - 形影一如 (けいえいいちにょ)
影が形について離れないように、非常に仲の良い夫婦を例える言葉。 - 鶏群一鶴 (けいぐんのいっかく)
凡庸な人々の中に、一人だけ際立って優れた人がいる状況を例える言葉。 - 形勢一変 (けいせいいっぺん)
状況や事の成り行きが急に大きく変わること。 - 桂林一枝 (けいりんのいっし)
人柄が優れていることや、立派な人物を例える言葉。 - 乾坤一擲 (けんこんいってき)
運命を賭けて行う大きな賭け。成功も失敗もこの一投にかかっている状況を意味する。 - 言行一致 (げんこういっち)
言葉と行動が一致していること。言ったことをしっかりと行動で示すこと。 - 言文一致 (げんぶんいっち)
話し言葉と書かれた文章が同じであること。特に、自然な口語を文章にする文体を指す。 - 挙一明三 (こいちみょうさん)
一つのことを理解することで、他の三つのことも理解できるようになることのたとえ。 - 光芒一閃 (こうぼういっせん)
事態が急激に変わる様子や、光が一瞬にして閃くことから、瞬間的に明らかになることを意味する。 - 渾然一体 (こんぜんいったい)
複数のものが混ざり合って、区別がつかない状態。 - 祭政一致 (さいせいいっち)
祭りと政治が一体化していること。宗教と政治が密接に関連している状態を指す。 - 三位一体 (さんみいったい)
キリスト教の神学で、一つの神が父と子と聖霊の三つの形で存在するという教義。 - 紫電一閃 (しでんいっせん)
非常に速く閃光が走るように、事態が急激に変化する様子を表す。 - 主一無適 (しゅいつむてき)
主要なものが一つしかなく、それに適したものがない状況を指す。一般的な考えや対象に対する固執を意味する。 - 衆議一決 (しゅうぎいっけつ)
多くの人の意見や議論を経て、最終的に一つの結論に至ること。 - 衆口一致 (しゅうこういっち)
多くの人が口を揃えて同じ意見を言うこと。 - 終始一貫 (しゅうしいっかん)
始めから終わりまで一貫して変わらないこと。始終同じ姿勢や方針を持続する様子。 - 取快一時 (しゅかいいちじ)
一時的な楽しみを追求すること。瞬間の快楽に溺れる行動。 - 首尾一貫 (しゅびいっかん)
物事を始めから終わりまで一つの理念や目的に沿って進めること。一貫性のある行動や思考。 - 春宵一刻 (しゅんしょういっこく)
春の夜のひとときの美しさや価値。短い時間でも楽しみや美を感じさせる瞬間。 - 上下一心 (しょうかいっしん)
階級や立場の差を越えて、全員が同じ目的や意志で団結すること。 - 生仏一如 (しょうぶついちにょ)
生きているものと仏は本質的に一つであるという仏教の教え。 - 心機一転 (しんきいってん)
心持ちや考え方がすっかり変わること。新たな気持ちで物事に取り組む態度の変化。 - 真実一路 (しんじついちろ)
偽りのない一途な心持ちで物事に臨むこと。真摯に一つの道を歩む姿勢。 - 身心一如 (しんじんいちにょ)
肉体と精神は分けられない一体のものであるという、仏教の基本的な考え方。 - 十死一生 (じっしいっしょう)
極めて危険な状況から奇跡的に生き残ること。ほとんど死にかけるが、かろうじて助かる状態。 - 邪正一如 (じゃしょういちにょ)
善と悪は本質的には同じであるという仏教の教え。 - 十年一日 (じゅうねんいちじつ)
長い年月が経過しても何も変わらないこと。時間が経っても状況が全く進展しない様子。 - 十年一剣 (じゅうねんいっけん)
長い修練の末に到達する武術の境地。長期間の努力や練習を経て成し遂げること。 - 十年一昔 (じゅうねんひとむかし)
時間の経過と共に世の中が大きく変わること。十年で世相が一変することを意味する。 - 純一無雑 (じゅんいつむざつ)
純粋で何の混じりけもない状態。一つのことに集中している様子。 - 人心一新 (じんしんいっしん)
人々の心が全く新しく変わること。社会や集団の意識が一新されること。 - 尋常一様 (じんじょういちよう)
何も特別ではなく、普通であること。ありふれた、平凡な状態や様子。 - 水天一碧 (すいてんいっぺき)
水と空が青く一体となって広がっている様子。海や空が同じ色で繋がっているように見える美しい景色。 - 政教一致 (せいきょういっち)
政治と宗教が一体化している状態。政治権力と宗教権力が密接に結びついていること。 - 青山一髪 (せいざんいっぱつ)
青々とした山々が遠く連なって見える様子。遠くの美しい山の景色を詠んだ言葉。 - 精神一到 (せいしんいっとう)
心を一つのことに集中させれば、どんな困難も乗り越えられるという意味。集中力の重要性を表す。 - 精神統一 (せいしんとういつ)
一つの目的や意識に向かって心を集中させること。心を一点に集めることで成果を上げる様子。 - 千載一遇 (せんざいいちぐう)
滅多にない好機。非常に稀な機会が訪れること。 - 千篇一律 (せんぺんいちりつ)
数多く存在しても、どれも同じような内容や形式で変わり映えしないこと。同じ調子で単調な様子。 - 千慮一失 (せんりょのいっしつ)
どんなに注意深く考えても、一つの過ちが生じることがあるという意味。人は完璧ではないという教訓。 - 千慮一得 (せんりょのいっとく)
多くの考えや慮りがあっても、良い結果や得点が一つだけあるということ。努力が実を結ぶ瞬間。 - 全豹一斑 (ぜんぴょういっぱん)
一部分だけ見て全体を判断すること。全体の性質や価値を、一部分から推し量ること。 - 滄海一粟 (そうかいのいちぞく)
広大な海の中の一粒の粟のように、極めて小さいものや存在。人間の存在のちっぽけさや、世界や宇宙の広大さに対する感覚。 - 巣林一枝 (そうりんいっし)
小さなものに満足すること。または、広大な森の中の一本の枝のように、多くの中の一つを指すこと。 - 即時一杯 (そくじいっぱい)
その場で楽しむ一杯の酒。すぐに味わうことができる直接的な楽しみ。 - 台風一過 (たいふういっか)
台風が過ぎ去った後、急に晴れ間が広がること。困難や試練の後に訪れる平穏や好転を比喩的に表す。 - 大喝一声 (だいかついっせい)
力強い声で叱咤激励すること。一喝して人を奮い立たせること。 - 大死一番 (だいしいちばん)
一度死んだつもりで全力を尽くすこと。命をかけた覚悟で挑む様子。 - 打成一片 (だじょういっぺん)
心を完全に一つのことに集中させること。全ての雑念を払い、一つの目的に向かって努力する状態。 - 知行合一 (ちこうごういつ)
知識と行動が一致していること。理論と実践が切り離せない関係にあるという考え。 - 忠孝一致 (ちゅうこういっち)
忠義と孝行が相互に関連し合っていること。主君への忠誠と親への孝行が一つの美徳として結びついている状態。 - 頂門一針 (ちょうもんのいっしん)
直接的で的確な指摘や助言。相手の問題点を正確に指摘し、改善に導くための言葉や行動。 - 天下一品 (てんかいっぴん)
世界で類を見ないほど優れたものや人。他に比肩するものがないほどの特別な価値や質を持つ。 - 天地一指 (てんちいっし)
天と地、すべての存在が根本的には一つであるという思想。万物は表裏一体の関係にあり、本質的には同じであるという観点。 - 当代随一 (とうだいずいいち)
現代において最も優れている人物や物事。その分野や領域で一番の地位にあること。 - 斗南一人 (となんのいちにん)
その分野や地域でずば抜けて優れた一人の人物。特定の領域で随一の才能や実力を持つ人。 - 曇華一現 (どんげいちげん)
めったに花を咲かせない曇花が咲くように、めったに起こらない幸運や奇跡が身に起こった際の喜びを表す。 - 二者選一 (にしゃせんいつ)/二者択一(にしゃたくいつ)
二つの選択肢からどちらか一方だけを選ぶこと。 - 破顔一笑 (はがんいっしょう)
顔をほころばせてにっこりと笑うこと。心からの笑顔を表す。 - 伯楽一顧 (はくらくのいっこ)
大いなる才能を持つ人が、その才を見抜いて重用されること。または、その才能を認められる瞬間。 - 八紘一宇 (はっこういちう)
世界中を一つの家族のように結びつけ、和平を実現しようとする理念。 - 万死一生 (ばんしいっせい)
数多くの死の危険の中から奇跡的に生き残ること。または、死を覚悟の上での行動。 - 万世一系 (ばんせいいっけい)
永遠に続く一つの血統や系統を指す。特に、皇室や貴族の血筋が代々続くこと。 - 万能一心 (ばんのういっしん)
どんな事でも成功させるためには、集中して心を一つにする必要があるという教え。 - 万緑一紅 (ばんりょくいっこう)
一面の緑の中に唯一つの赤い花が映える様子。平凡な中に際立つ特別な存在を指す。 - 百聞一見 (ひゃくぶんいっけん)
何度も聞くよりも一度自分の目で見た方が良いということ。実際に見ることの重要性を説く。 - 百黙一言 (ひゃくもくいちごん)
普段あまり話さない人の一言は、重みがあるという意味。 - 表裏一体 (ひょうりいったい)
二つの面が密接に関連し、分けることができない関係にあること。 - 貧者一灯 (ひんじゃのいっとう)
貧しい人のわずかながらの寄付も、心のこもったものであれば価値があるとする考え。 - 奮起一番 (ふんきいちばん)
最大限の努力や気力を振り絞って行動すること。 - 真一文字 (まいちもんじ)
まっすぐな線。真っ直ぐである様子を表す。 - 満場一致 (まんじょういっち)
会場にいる全員が同じ意見に賛成すること。 - 妙法一乗 (みょうほういちじょう)
法華経で説かれる、すべての人が仏道を達成できるという教え。 - 迷悟一如 (めいごいちにょ)
迷いと悟りは本質的には同じであるという仏教の考え方。迷いも悟りも、すべては一つの真理の中に含まれるという思想。 - 名実一体 (めいじついったい)
名前や名声と、それに対応する実際の内容や実力が一致している状態。見かけと実質が一致していること。 - 面目一新 (めんもくいっしん)
新たな姿や評価を得て、全く新しい印象を与えること。一新された評判や立場。 - 唯一神道 (ゆいいつしんとう)
室町時代末期に吉田神社の卜部兼俱によって確立された、唯一絶対の神を崇拝する神道の教え。 - 唯一無二 (ゆいいつむに)
この世でただ一つだけで、他に類を見ない独特のものや存在。 - 維摩一黙 (ゆいまいちもく)
言葉を超えた沈黙の中に、より大きな価値や真実があることを示す言葉。雄弁よりも沈黙が価値を持つことを表す。 - 輪奐一新 (りんかんいっしん)
建築物などが非常に立派で新しい様子。または、何かが大きく美しく一新されること。 - 霊肉一致 (れいにくいっち)
霊魂と肉体が一体であるとする考え方。キリスト教の教えで、霊的なものと物質的なものは切り離せず、共に大切であるとされる。
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