日本には、その美しい自然、文化、そして歴史を象徴する「和」を感じさせる古い言葉が数多く存在します。ここでは、和風で可愛らしさを感じさせる日本の古い言葉を一覧でご紹介します。昔ながらの伝統や自然を讃える言葉たちは、今を生きる私たちにとっても新鮮な響きを持ち、心に穏やかな癒しを与えてくれます。日本の四季の移ろい、風習、そして日常生活の中で使われるこれらの言葉を通じて、日本の伝統美を再発見してみましょう。
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「和」を感じる日本の古い言葉 一覧
- 梔子(くちなし): 花や果実を持つ植物で、芳香があり、染料や香料として使われる。
- 土筆(つくし): 春になると地面から生えてくる、食用にもなる野草。春の訪れを告げる象徴。
- はんなり: 京都の言葉で、上品で落ち着いた美しさや雰囲気を表す。
- 蕨餅(わらびもち): 蕨(わらび)の粉を主材料とし、きな粉や黒蜜で食べる和菓子。
- 丁髷(ちょんまげ): 江戸時代の男性が結った、頭の上の髪を剃り、残った髪を結い上げた髪型。
- 倭文(しず): 古代日本の文様や装飾文様の一種。
- 初心(うぶ): 物事を始めたばかりの心。初々しさ。
- 勅(みことのり): 天皇の命令。古代から中世にかけての日本で用いられた。
- 勾玉(まがたま): 古墳時代などに用いられた、コマ形や曲がった形の装飾品。
- 十二単衣(じゅうにひとえ): 平安時代の貴族女性が着用した多層の衣服。
- 十六夜(いざよい): 満月の翌夜、月齢約16の夜。情緒あふれる日本の夜の表現。
- 双六(すごろく): 古くから日本で親しまれている、さいころを使ったボードゲーム。
- 和栲(にきたえ): 和服の生地。織り目の細かい布。
- 和菓子: 日本の伝統的な菓子。季節感を大切にし、見た目も美しい。
- 善哉(ぜんざい): 小豆の甘い汁を白玉団子や餅と共に食べる和のスイーツ。
- 団栗(どんぐり): クヌギやコナラなど、ブナ科の植物の実。
- 囲炉裏(いろり): 床に穴を掘り、その中で火を焚く日本の伝統的な暖房装置。
- 如月(きさらぎ): 旧暦の2月を指す言葉。寒さがまだ続く時期を表す。
- 巫女(みこ): 神社で神事に奉仕する女性。
- 巫覡(ふげき): 古代日本における男性の神官や占い師。
- 廓(くるわ): 江戸時代に設けられた遊郭のこと。
- 彦徳(ひょっとこ): おどけた表情をした、伝統的な日本の面(マスク)。
- 御弾(おはじき): 小さな石やガラス製の玉を使って遊ぶ、伝統的な日本の子どもの遊び。
- 御御御付(おみおつけ): みそ汁の古い呼び方。特に宮中や貴族の間で使われた言葉。
- 御手玉(おてだま): 布で作られた小さな袋を手で軽く投げて遊ぶ、伝統的な日本の玩具。
- 御灯明(みあかし): 神社や寺院で行われる、灯籠に灯をともす儀式やその灯り。
- 御神籤(おみくじ): 神社や寺院で引く、運勢を占うための紙片。吉凶やアドバイスが書かれている。
- 御神酒(おみき): 神前で供えられる酒。神事や祭りで用いられる。
- 御端折(おはしょり): 着物を着る際に、帯の下で布を折りたたむこと。着物の丈を調整するために行う。
- 微睡(まどろみ): うとうとと眠ること。心地よい眠りのさまを表す。
- 心天(ところてん): 海藻から作られたゼリー状の食品。夏の涼菜として人気。
- 息吹(いぶき): 生命力や活動が始まる瞬間。物事が生まれ変わる力。
- 扇子(せんす): 手で持って風を起こすために使う、折りたたみ可能な道具。
- 手繦(たすき): 肩から斜めにかけて背中で結ぶ、布製の帯。衣服の袖を留めたり、荷物を持ち運ぶのに使う。
- 抹茶: 緑茶の一種で、茶葉を粉末にしたもの。茶道でよく用いられる。
- 挿頭(かざし): 髪に挿す飾り。花や装飾品などが用いられる。
- 斎子(いむこ): 神社の祭りや儀式で神に奉仕する童女。
- 旅籠(はたご): 旅人が宿泊するための施設。古い時代の日本の宿屋。
- 明衣(あかは): 古代日本で用いられた、白や淡い色の正装。
- 最中(もなか): あんこを二枚の薄い焼き菓子で挟んだ和菓子。
- 望月(もちづき): 満月。月が最も美しく見える夜。
- 杜若(かきつばた): 湿地に生える、美しい青紫色の花を咲かせる植物。
- 東雲(しののめ): 夜明けの空が赤く染まる様子。新しい朝の訪れを象徴する。
- 案山子(かかし): 畑に立てられる人形で、鳥や害獣を追い払うためのもの。伝統的な農業文化の一部。
- 桜色: 桜の花のような淡いピンク色。日本の春を象徴する色として親しまれている。
- 桜餅(さくらもち): 桜の葉で包まれた餅。中に甘いあんが入っていて、春の季節に食べられる伝統的な和菓子。
- 梅: 春先に白やピンクの花を咲かせる木。その果実は食用にされ、梅干しとしても親しまれる。
- 梅雨(つゆ): 初夏に日本特有の地域で見られる、長雨の期間。農作物の成長には欠かせない。
- 椿(つばき):春に赤や白の花を咲かせる木。花の美しさや油の利用などで知られる。
- 榊(さかき): 神社で神聖な木として扱われる植物。祭壇などに飾られる。
- 檜風呂(ひのきぶろ): 檜(ヒノキ)の木で作られたお風呂。特有の香りがリラックス効果をもたらす。
- 河童(かっぱ): 川に住むとされる妖怪。水の事故を警告する伝承がある。
- 法被(はっぴ): 祭りなどで着用される、背中に家紋や名前が入った上着。
- 浴衣(ゆかた): 夏のカジュアルな着物。祭りや花火大会などで着用される。
- 海女(あま): 海で潜水して魚介類を採る女性。伝統的な漁業を行う。
- 湯女(ゆな): 温泉地で客の世話をする女性。昔の温泉旅館で見られた職業。
- 湯婆(ゆたんぽ): 冷えた足元を温めるために、お湯を入れて布団の中に入れる容器。
- 湯巻(いまき): 入浴のとき、腰に巻いた布。
- 炎/焔(ほむら): 火の燃える様子。熱や情熱の象徴としても使われる。
- 煌やか(きらびやか): 輝く様子や豪華さを表す言葉。物事の華やかさを強調する際に用いられる。
- 現(うつつ): 現実や実際の世界を指す言葉。夢や幻と対比される。
- 生絹(すずし): 生糸から織られた、加工前の絹織物。
- 産霊神(むすびのかみ): 生命や自然現象を生み出す力を持つ、神道における神々。
- 留袖(とめそで): 結婚式など正式な場で着用される、黒地に家紋を入れた女性の着物。
- 白無垢(しろむく): 日本の結婚式で花嫁が着る、全身が白い着物。清純や新たな始まりを象徴する。
- 直衣(のうし): 古代日本の宮廷女官が着用した正装の一種。
- 着物: 日本の伝統的な衣服。形式や素材によって多様な場面で着用される。
- 短歌: 五・七・五・七・七の31音からなる日本の詩形。
- 神巫(いちこ): 神事を司る女性。神社での巫女の別称。
- 神庫(ほくら): 神社において神聖な物を保管するための倉庫。
- 神楽: 神に捧げるための伝統的な舞いや音楽。神事や祭りで演じられる。
- 神社: 神道の神々を祀る場所。日本各地に存在し、地域の守護や祭祀を行う。
- 神籬(ひもろぎ): 神聖な場所を示すために立てられる、緑の枝や葉で作られた仮設の祭壇。
- 禅(ぜん): 仏教の宗派の一つで、座禅や禅問答を通じて悟りを目指す実践を重んじる。
- 竈猫(かまどねこ): 暖を取る猫。
- 笹: 竹の一種で、小さな葉が特徴。節句などの飾り付けに用いられる。
- 筮(めどき): 占いに使われる竹や木製の棒。古代の占術の一つ。
- 簓(ささら): 竹や草で作られた、掃除用具や音楽の演奏に使われる道具。
- 簾(すだれ): 竹や藤で編んだ、日除けや仕切りとして使われるもの。
- 紅絹(もみ): 赤く染めた絹。華やかな装飾品や衣類に使われる。
- 紅葉: 秋に木の葉が赤や黄色に染まる現象。また、その美しい葉。
- 紫陽花(あじさい): 初夏に色とりどりの花を咲かせる植物。雨季と共に美しさを楽しむことができる。
- 紬(つむぎ): 絹や綿の糸を使って織った、比較的厚手で丈夫な布。日常着として着用される。
- 罔象(みずは):水の神。 水の精。
- 羊羹(ようかん): 小豆を砂糖で煮詰めて固めた和菓子。茶道でよく用いられる。
- 羽織: 着物の上に羽織る、軽い上着の一種。
- 舞妓: 京都の伝統的な女性芸能者。舞や歌で客をもてなす。
- 花見(はなみ): 春になると桜などの花を観賞する日本の習慣。
- 花魁(おいらん): 江戸時代の遊郭で、最も地位が高かった遊女。
- 芸子: 芸を売り物にする女性。特に京都の芸妓(げいこ)を指すことが多い。
- 萌木色: 新芽のような明るい緑色。新生や成長を象徴する色。
- 葉椀(くぼて): 葉を折り畳んで作る、一時的な食器。自然に還るエコな容器。
- 蛍: 夏の夜に発光する虫。自然の美しさやはかなさを象徴する。
- 袂(たもと): 着物の袖のこと。比喩的には、人との関係や縁を指すこともある。
- 袞衣(こんえ): 中国由来の正装。古代日本の宮廷で着用された。
- 袿(うちき): 女性が着る、正式な場の上着。
- 裲襠(うちかけ): 昔の女性が着用した、裾が広がった衣服。
- 言霊(ことだま): 言葉に宿るとされる神秘的な力。日本古来の信仰の一つ。
- 誘い/誘う(いざない/いざなう): 何かをするように人を勧めること。
- 調(しらべ): 音楽や歌の旋律。また、物事の調和やバランスを指すこともある。
- 湯葉(ゆば): 豆乳を煮てできる表面の膜を乾燥させたもの。和食に用いられる。
- 金魚: 水中の動きが美しい観賞用の魚。夏の風物詩としても親しまれる。
- 鈴虫: 秋になると美しい鳴き声を聞かせる虫。日本の秋の象徴の一つ。
- 雅/雅やか(みやび/みやびやか): 上品で洗練された美しさを表す言葉。
- 雪洞(ぼんぼり): 和紙や布で作られた灯り。祭りや装飾用として用いられる。
- 雪袴(もんぺ): 農作業などで履かれる、丈の長い作業用ズボン。
- 雪踏(せった): 底面が広い靴や草履。
- 雫(しずく): 水や液体が滴る小さな塊。詩的な表現や自然の美しさを象徴する言葉として使われる。
- 霞: 空気中の水滴によって遠くの景色がぼんやりと見える現象。春先によく見られる。
- 霰(あられ): 雨や雪ではない、氷の粒。また、その形をしたお菓子にも使われる。
- 面子(めんこ): 子どもたちが遊ぶ、厚紙でできた遊び道具。片方をひっくり返すことを競う。
- 風呂敷(ふろしき): 物を包むために使われる正方形の布。多様な柄や色があり、携帯や収納に便利。
- 風鈴: 夏の風物詩として吊るされる、涼やかな音色を奏でる装飾品。
- 飛白(かすり): 布地に施される特有の染めパターン。糸を部分的に結んで染めることで、白い模様を生み出す。
- 餡蜜(あんみつ): 果物や寒天、餡子を盛り合わせ、黒蜜をかけて食べる和菓子。
- 饂飩(うどん): 小麦粉を主原料とした、柔らかく太い麺。冷たくも温かくも提供される。
- 饅頭: 小麦粉の生地で餡を包んで蒸し上げた和菓子。様々な種類がある。
- 魑魅(すだま): 山や川などに住むとされる妖怪や精霊。
- 鼻緒(はなお): 草履や下駄などの履物を足に固定するための部分。
ここに紹介した和風で可愛らしい日本の古い言葉たちは、ただ美しいだけではなく、日本の豊かな文化や伝統、自然の知恵が込められています。これらの言葉を日常に取り入れることで、生活に彩りと深みを加え、心に豊かな癒しをもたらすことができるでしょう。日本の古来から伝わる美の世界を、これからも大切にしていきたいですね。
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