神話のカラス・ワタリガラス
- バズヴ|Badb
アイルランド神話の戦の女神。しばしばカラスの姿を取る存在です。 - コロネ|Corone
ギリシア神話でカラスへ変えられた女性。ポセイドンの追跡から逃れる話で知られます。 - フギンとムニン|Huginn and Muninn
北欧神話の二羽の鴉。オーディンの思考と記憶を象徴する使者です。 - クトフ|Kutkh
ロシア極東先住民伝承のワタリガラスの精霊。創世神話にも関わります。 - ナハトクラップ|Nachtkrapp
ドイツ語圏伝承の夜のワタリガラス的存在。子どもをさらう怪鳥として恐れられます。 - レインボー・クロウ|Rainbow crow
レナペ族の伝承に見られるカラス。火を地上へもたらした存在として語られます。 - ラウム|Raum
悪魔学に登場するカラスの姿の悪魔。地位ある地獄の伯爵として記されます。 - 三本足の烏|Three-legged crow
東アジアで太陽と結びつく霊鳥。三本脚の烏として広く知られます。 - 八咫烏|Yatagarasu
日本神話の三本足の烏。導きの神鳥として非常に有名です。 - トゥルガーク|Tulugaak
イヌイット伝承のワタリガラスの神。光をもたらす創造的存在として語られます。 - ワーン|Waang
オーストラリア先住民伝承のカラスのトリックスター。文化英雄としての側面も持ちます。
神話の鷲・猛禽
- アイトーン|Aethon
ギリシア神話でプロメテウスを責め苛む鷲。肝をついばむ存在として知られます。 - グリフィン|Griffin
鷲と獅子を組み合わせた有名な神獣。宝や神聖なものの守護者として語られます。 - ヒッポグリフ|Hippogriff
イタリア文学由来の伝説の生きもの。前半身が鷲、後半身が馬の姿をしています。 - フレースヴェルグ|Hræsvelgr
北欧神話の巨人。巨大な鷲の姿を取り、風を起こす存在です。 - ポウカイ|Poukai
マオリ伝承の巨大な猛禽。絶滅した大型鳥類の記憶が反映されたとも考えられます。 - シャーバズ|Shahbaz
ペルシア伝承の神秘的な猛禽。王権や導きと結びつく高貴な鳥として語られます。 - 三頭の鷲|Triple-headed eagle
複数文化で見られる象徴的な鷲の意匠。神話的・象徴的存在として扱われます。 - ウチョウセン|Wuchowsen
アベナキ伝承の風の精霊の一つ。山頂に住む巨大な鷲として描かれます。 - ジズ|Ziz
ユダヤ伝承の巨大な鳥。空を覆うほどの大きさを持つとされます。 - ズー|Zu
メソポタミア神話の獅子頭の鷲状怪物。アンズーと重なる文脈でも語られます。
神話のフクロウ・梟系
- チックチャーニー|Chickcharney
バハマのアンドロス島に伝わる怪鳥。フクロウに似た姿で、旅人に幸運や災厄をもたらすとされます。 - ニュクティメネ|Nyctimene
ギリシア・ローマ系神話でフクロウに変えられた王女。夜と羞恥の物語に結びつきます。 - オウルマン|Owlman
イングランド・コーンウォール地方の比較的新しい伝承・怪異譚に登場するフクロウ人間です。 - ストリクス|Strix
古典古代の伝承に登場する不吉な鳥。人肉や血をすすむ恐ろしい存在として語られました。
魚類系の伝説・神話生物

- 人魚|Mermaid
世界各地の伝承に見られる、上半身が人・下半身が魚として語られる代表的な水界の伝説存在です。 - マーマン|Merman
人魚の男性形にあたる伝説存在で、欧州を中心に各地の民間伝承や図像資料に見られます。 - アバイア|Abaia
メラネシア神話に登場する巨大な魔法のウナギのような存在です。湖に住み、そこにいる魚たちを自分の子のように守ると伝えられています。 - グランガッチ|Gurangatch
オーストラリア先住民ガンダンガラの伝承に登場する存在です。単純な魚ではなく、魚と爬虫類の性質をあわせ持つ怪物・創造的存在として語られます。 - イカロア|Ika-Roa / Ikaroa
マオリ神話に見られる「長い魚」で、天の川そのもの、あるいは星々を生んだ存在として語られます。 - イル・ベッリエガ|Il Belliegha
マルタの民間伝承に登場する井戸の怪物です。大きなウナギや怪魚のような姿で語られることがあり、井戸に近づく子どもへの戒めとして伝えられてきました。 - 磯撫で|Isonade
日本の伝承に登場する巨大なサメのような海の怪物です。海中に身を隠し、とげのある大きな尾で舟人を襲うとされます。 - ナマズ|Namazu
日本神話・俗信で、地中に潜む巨大なナマズです。暴れると地震を起こすと考えられ、要石で押さえられているという伝承で知られます。 - 鯤|Kun
中国神話・思想書に現れる巨大な魚です。『荘子』では、のちに巨大な鳥・鵬へと変化する存在として語られます。 - 鯱・鯱鉾|Shachihoko
日本の想像上の生き物で、魚の体に虎あるいは龍の頭をもつとされます。城郭建築の屋根飾りとしても有名です。 - マグワンプ|Mugwump
カナダのティミスカミング湖周辺で語られる湖の怪物です。巨大なチョウザメのような姿で説明されることがありますが、古典神話というより地域伝承・未確認生物伝説に近い存在です。
哺乳類系の伝説・神話生物
水棲・海棲
- バハムート|Bahamut
中世イスラーム宇宙論に現れる巨大な魚・鯨状の存在。世界を支える構造の最下層近くにいる超巨大生物として語られます。 - 化鯨(ばけくじら)|Bake-kujira
日本の伝承に現れる亡霊の鯨。骨だけの姿で海上に現れることもあり、不吉な前兆として語られることがあります。 - ケートス|Cetus
ギリシア神話の海の怪物。後世には鯨や海獣に近い姿で語られますが、古典資料では複合的な怪物として描かれることもあります。 - デビル・ホエール|Devil Whale
船をのみ込むほど巨大で、島のように見えることもある悪魔的な海獣。海上説話や説教文学で語られる巨大鯨型の怪物です。 - ドヴァルチュー|Dobhar-chú
アイルランドおよびスコットランドに伝わる「水の猟犬」「キング・オッター」。カワウソと犬が混ざったような姿で語られることが多い水辺の怪異です。 - エンカンタード|Encantado
ブラジルのアマゾン流域に伝わる変身するイルカ精。夜になると人間の姿となって現れるという伝承で知られます。 - グラシュティン|Glashtyn
マン島伝承の水辺の怪異。水馬・水牛・海のゴブリンのように語られることがあり、姿が一定しないことで知られます。 - マカラ|Makara
インド神話に登場する水の聖獣。前半身は陸の動物、後半身は魚や蛇などの水生要素をもつ複合獣として表現されます。 - シー・ゴート|Sea Goat
前半身が山羊、後半身が魚の姿をした存在。西洋では山羊魚座の意匠とも結び付く、半獣半魚の象徴的存在です。 - ウォーター・ブル|Water Bull
スコットランド伝承の水牛。湖や沼に棲むとされ、陸上の牛に似ていながら水辺に引き込む不気味な性質を帯びて語られます。
水馬・水辺の馬の伝承
- ウォーター・ホース|Water Horse
各地の伝承に見られる水棲の馬型怪異の総称。湖・川・海辺に現れ、人を乗せて水中へ引き込む話が多く残ります。 - ケスィル・ドゥール|Ceffyl Dŵr
ウェールズ伝承の水馬。現れては消える幻想的な存在として語られます。 - エッハ・ウシュケ|Each-uisge
スコットランド・ゲール伝承の凶悪な水馬。海辺や湖に現れ、人を誘惑して水中へ引きずり込むことで知られます。 - エンバル|Enbarr
アイルランド神話でマナナーン・マク・リルに結び付く名馬。陸でも海でも走ることができるとされます。 - ヒッポカンポス|Hippocampus
前半身が馬、後半身が魚のギリシア神話的存在。海神の乗騎や海の象徴として美術にも多く見られます。 - モルヴァルク|Morvarc’h
ブルターニュ伝承の海を駆ける黒馬。波の上を走ることができる伝説の馬です。 - ニクシー|Nixie
ゲルマン系伝承の水の精。人型だけでなく馬の姿を取ることもあり、水辺の怪異として各地に伝わります。 - ナッケラヴィー|Nuckelavee
オークニー諸島の恐るべき海の怪物。馬の要素を備えた皮膚のない怪物として描かれ、疫病や荒廃をもたらす存在とされます。 - ナグル|Nuggle
スコットランド系の水馬伝承に属する存在。ケルピーほど凶悪ではないものの、人を惑わす厄介な水辺の馬として語られます。 - タンギー|Tangie
スコットランド北方の伝承に見られる海辺の変身怪異。海馬のような姿を取ることがあるとされます。
コウモリ
- バラヤン|Balayang
オーストラリア先住民神話に現れるコウモリの神格的存在。ブンジルの兄弟として語られることがあります。 - カマソッツ|Camazotz
マヤ神話のコウモリの霊的存在・神格。冥界シバルバーと結び付けて語られることが多く、死や夜のイメージを帯びます。 - レウトギ|Leutogi
サモア伝承の王女で、後にはコウモリと深く結び付く存在として語られます。厳密には「コウモリ獣」ではなく、コウモリに救われた人物・神格化された存在として扱うのが適切です。 - ミニュアデス|Minyades
ディオニュソス信仰を拒んだため、罰としてコウモリに変えられたと伝わるギリシア神話の三姉妹です。 - ティニミン|Tjinimin
オーストラリア先住民神話の祖霊的存在で、コウモリとの結び付きが語られます。コウモリそのものではなく、コウモリ関連の神話的人物として扱うのが適切です。
食肉目系
熊
- ビャルンドゥラコングル|Bjarndýrakóngur
アイスランド伝承の「熊の王」。角を持つ異形の巨大熊として語られることがあります。 - カリスト|Callisto
ギリシア神話のニンフ。ヘラあるいはアルテミスの怒りにより雌熊に変えられたと伝わります。 - スティフ・レッグド・ベア|Stiff-Legged Bear
北米先住民伝承に見られる巨大な怪熊。毛のない恐るべき熊として語られることがあります。
イヌ科
- アドレット|Adlet
イヌイット伝承の犬人族。犬と人の混成的な存在として語られます。 - アヌビス|Anubis
エジプト神話のジャッカル頭の神。ミイラ作りや死者の世界と結び付く神格で、純粋な獣ではありませんが、イヌ科的神格として広く知られます。 - アセナ|Asena
テュルク系起源神話に現れる雌狼。民族の祖先譚と深く結び付く象徴的存在です。 - アックスハンドル・ハウンド|Axehandle Hound
北米のホラ話・民間伝承に現れる奇妙な犬。斧の柄を食べるとされる怪獣です。 - ブラック・ドッグ|Black Dog
イギリス諸島の民間伝承に広く見られる黒犬の怪異。死や不吉さの前兆として恐れられます。 - ジェヴォーダンの獣|Beast of Gévaudan
18世紀フランスで恐れられた「ジェヴォーダンの獣」。歴史的事件に結び付く伝説的獣で、狼に似た異様な猛獣として語られます。 - クー・シー|Cù Sìth
アイルランド・スコットランド系伝承の死を告げる妖犬。緑がかった猟犬として描かれることがあります。 - クロコッタ|Crocotta
古典文献に現れる犬狼系の怪物。人の声を真似るとされた異獣です。 - 犬頭人|Cynocephali
犬あるいはジャッカルの頭を持つ人型存在の総称。古代・中世の異民族伝承や怪物誌に見られます。 - アクタイオーンの猟犬|Dogs of Actaeon
ギリシア神話で、鹿に変えられたアクタイオーンを襲った猟犬たちです。 - ファイリニス|Failinis
アイルランド伝承の名犬。並外れた能力を持つ伝説の猟犬とされます。 - フェンリル|Fenrir
北欧神話の巨狼。神々を脅かす終末的存在として知られます。 - ゲレルト|Gelert
ウェールズに伝わる伝説の犬。超自然的怪物ではありませんが、伝説上の名犬としてよく知られます。 - ホオドウ|Huodou
中国伝承の火を吐く黒犬状の怪異。火災や凶兆と結び付けて語られることがあります。 - フチコ・チャプコ|Hvcko Capko
セミノール伝承の悪臭を放つ巨大狼。病をもたらす怪物として語られます。 - クルッデ|Kludde
ベルギー民間伝承の悪魔的怪物。黒い狼に近い姿で語られることがあり、翼や爪などを備えた異形として描かれます。 - パパメル|Papa-mel
アマゾン地域の一部伝承で、森の精クルピラに伴う犬とされる存在です。 - プティクリュー|Petitcrieu
中世ロマンス文学に現れる妖精の犬。『トリスタン』伝承圏で知られます。 - プソグラフ|Psoglav
バルカン伝承の犬頭人型怪物。人と獣の境界にある異形の存在です。 - セトの聖獣|Set animal
古代エジプトで神セトに結び付けられた特異な獣。犬科に近い姿にも見えますが、実在動物とは一致しない神話的形象です。 - タヌキ|Tanuki
日本伝承の化ける狸。動物そのものは実在しますが、怪異としては変身やいたずらで知られます。 - ヴルコラク|Vǎrkolak / Vukodlak
スラヴ圏に伝わる狼男・吸血鬼系の怪異。地域によって意味合いが変化します。 - ワーウルフ|Werewolf
人が狼に変身する狼男伝承の総称。世界各地で広く見られる代表的な獣人怪異です。
狐
- アグアラ|Aguara
チャネー伝承に見られるトリックスター的な狐。星座や天上世界と結び付けられることがあります。 - トゥリケットゥ|Tulikettu
フィンランド伝承の「火の狐」。尾で雪や地を打った火花がオーロラになるという美しい説話で知られます。 - フーリージン|Huli jing
中国の狐精。長く生きることで霊力を得て、人に化ける存在として広く語られます。 - キツネ|Kitsune
日本の狐の精。変身・幻術・神使など多面的な性格を持つ代表的な狐妖怪です。 - 天狐|Sky Fox
中国・東アジア系の伝承に見られる天の狐。長い修行を経た高位の狐霊として扱われます。
ネコ科

- バエル|Bael
西洋悪魔学に現れる存在で、猫の頭部を備える姿でも知られます。純粋なネコ科怪物ではなく悪魔的存在です。 - ボールテイルド・キャット|Ball-tailed cat
北米のホラ話に登場する怪猫。先端が球状になった尾で獲物を打つとされます。 - カクタス・キャット|Cactus cat
アメリカ南西部のホラ話に現れる怪猫。サボテンに関わる奇妙な生態で語られます。 - ケット・シー|Cat-sìth
スコットランド高地に伝わる黒い妖猫。霊的で不吉な存在として知られます。 - キャス・パルグ|Cath Palug
ウェールズ伝承の巨大な怪猫。多くの戦士を倒したとされる恐るべき猫です。 - デーモン・キャット|Demon Cat
ワシントンD.C.周辺で語られる幽霊猫。政府建築物に出没する怪異として有名です。 - 怪猫|Kaibyō
日本で猫に関わる怪異の総称。人に化けたり、祟りをもたらしたりする伝承が広く残ります。 - 化け猫|Bakeneko
日本の怪猫で、年を経た猫が妖力を得て変化した存在として語られます。 - 火車|Kasha
死体を奪う怪異として知られる日本の妖怪。猫との結び付きで語られる場合があります。 - 猫又|Nekomata
尾が分かれた日本の怪猫。山中の妖怪としても、老猫の変化としても語られます。 - 鵺|Nue
日本の複合怪物。一般には猿の頭、虎の手足、胴は狸、尾は蛇などとされ、ネコ科単独ではないため補足的な位置づけで扱うのが適切です。 - パンサー|Panther
古典・中世文献に見られる神秘化された豹・山猫系の存在。芳香で獲物を引き寄せるとされることがあります。 - パード|Pard
古代ギリシア・西洋古典で語られた豹・大型猫系の観念上の獣。後世の怪物学にも影響を与えました。 - ファントム・キャット|Phantom cat
本来の生息域外に現れるとされる謎の大型猫の総称。近現代の怪異・UMA文脈でも語られます。 - ブルー・マウンテンズ・パンサー|Blue Mountains panther
オーストラリアで語られる未確認大型猫。現代民間伝承・UMA的色合いの強い存在です。 - グラワッカス|Glawackus
アメリカ民間伝承の混成怪物。熊・豹・獅子の要素を併せ持つとされます。 - タイガー|Tyger
英国の紋章学・怪物誌に見られる架空の獣。現実のトラとは異なる意匠で描かれます。 - 水中豹|Underwater panther
北米先住民伝承の重要な水の怪物。大きな山猫・豹に似つつ、鱗や角などを備えることもあります。 - ヴァプラ|Vapula
西洋悪魔学に見られる翼を持つ獅子状の悪魔。機械や技術の知識と結び付けて語られます。 - ヴァソコ|Vassoko
チャド周辺の伝承に語られる巨大な怪猫。馬ほどの大きさで、燃えるような目を持つとされます。 - ワンプス・キャット|Wampus cat
北米民間伝承の怪猫。六本脚の大型猫として語られることがありますが、起源説明には諸説あります。 - ウィングド・キャット|Winged cat
翼ある猫の意匠・伝承の総称。地域や時代によって具体像はさまざまです。

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